夜中に歯をギリギリと擦り合わせる音で目が覚めたことはありませんか?
それは、もしかしたらあなた自身が歯ぎしりしているのかもしれません。またはご家族の方の歯ぎしりの症状が強い場合もあるかと思います。
歯ぎしりとは、睡眠中に無意識に歯を擦り合わせたり、強く噛み締めたりする行為です。自覚症状がない場合も多く、放置してしまう人も少なくありません。しかし、歯ぎしりは様々な体の不調につながる可能性があります。
今回は、歯ぎしりが引き起こすトラブルについて、その症状と対策をまとめました。
最後まで読んで頂ければ幸いです。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりは、睡眠中に無意識に歯を擦り合わせたり、強く噛み締めたりする行為です。
ギリギリと音が鳴る場合もあり、周囲の人を悩ませることもありますが、実は歯ぎしり自体は誰にでも起こりうる生理現象です。しかし、毎晩のように激しい歯ぎしりが続く場合は、歯や顎、身体に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
歯ぎしりの原因は多岐に渡り、まだ完全には解明されていません。しかし、多くの研究や臨床経験から、様々な要因が複合的に関わっていると考えられています。
1. 身体的な要因
- 噛み合わせの異常
- 不正咬合: 出っ歯、受け口、開咬、交叉咬合など、上下の歯の噛み合わせが悪い状態。特定の歯に 過剰な力がかかり、歯ぎしりを誘発する場合もある。
- 歯の欠損: 歯が抜けたまま放置すると、周りの歯が傾いたり、噛み合う相手がいなくなってしまい、噛み合わせのバランスが崩れ、歯ぎしりにつながりやすい。
- 詰め物・かぶせ物の不適合: 高すぎる詰め物やかぶせ物は、噛み合わせのバランスを崩し、歯ぎしりの原因となる。
- 歯列不正: 歯並びが乱れていると、歯が均等に接触せず、特定の歯に負担がかかりやすくなる。
- 顎関節症
- 関節円板のずれ: 顎関節の関節円板が正常な位置からずれることで、顎の動きがスムーズでなくなり、クリック音や痛みを伴う。
- 関節の炎症: 顎関節に炎症が起こると、痛みや腫れが生じ、顎の動きが制限される。
- 筋肉の緊張: 顎関節周辺の筋肉が緊張することで、顎の動きが悪くなり、痛みや違和感を感じる。
- 睡眠障害
- 睡眠時無呼吸症候群 (SAS): 睡眠中に呼吸が止まることで、身体が酸素不足に陥り、それを補うために歯ぎしりをするという説がある。
- ナルコレプシー: 日中に強い眠気に襲われる病気。睡眠の質が低下し、歯ぎしりが起こりやすくなる。
- レム睡眠行動障害 (RBD): レム睡眠中に夢の内容に合わせて身体を動かす病気。歯ぎしりや叫び声をあげるなどの症状が出る。
- 神経系の異常
- パーキンソン病: ドーパミン神経の変性により、運動障害や自律神経障害が起こる病気。歯ぎしりや顔面のけいれんが起こることがある。
- 脳卒中: 脳血管障害により、脳の機能が損なわれる病気。後遺症として、歯ぎしりや顔面麻痺が起こることがある。
- 多発性硬化症: 脳や脊髄の神経が障害される病気。様々な神経症状が現れ、歯ぎしりもその一つである。
- 胃食道逆流症 (GERD)
- 胃酸が食道に逆流することで、食道や喉に刺激を与え、反射的に歯ぎしりが起こるという説がある。
- その他
- 遺伝: 家族に歯ぎしりをする人がいる場合、遺伝的に歯ぎしりを起こしやすい可能性がある。
- 歯周病: 歯周病が進行すると、歯を支える骨が破壊され、歯がぐらついたり、噛み合わせが悪くなったりすることで、歯ぎしりが起こりやすくなる。
- 鼻炎・副鼻腔炎: 鼻詰まりがあると、口呼吸になり、口の中が乾燥しやすくなる。乾燥した口腔内では、歯ぎしりが起こりやすくなるという説がある。
- 薬の副作用: 一部の薬 (抗うつ薬、抗精神病薬など) が、歯ぎしりの副作用を引き起こすことがある。
2. 精神的な要因
- ストレス
- 仕事: 仕事のプレッシャー、人間関係、長時間労働など
- 家庭: 家族関係、育児、介護など
- 経済: 金銭問題、将来への不安など
- 学業: 試験、進路、人間関係など
- トラウマ: 過去のつらい経験、事故、災害など
- 抑圧された感情
- 怒り: 不満、イライラ、憤りなど
- 不安: 心配、恐怖、緊張など
- 悲しみ: 喪失感、孤独感、絶望感など
- 性格
- 完璧主義: 完璧を求めすぎる、失敗を恐れる
- 神経質: 心配性、几帳面、細かいことにこだわる
- 競争心: 常に他人と比較する、負けず嫌い
- 責任感: 責任感が強く、抱え込みやすい
3. 外的要因
- 飲酒: アルコールは、睡眠の質を低下させ、深い睡眠を妨げ、歯ぎしりを悪化させる。
- 喫煙: ニコチンは、神経を興奮させる作用があり、歯ぎしりを誘発する。
- カフェイン: コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインは、中枢神経を興奮させ、歯ぎしりを悪化させる。
- 特定の薬: 抗うつ薬、抗精神病薬など、一部の薬が歯ぎしりの副作用を引き起こす。
- 違法薬物: コカインやアンフェタミンなどの違法薬物は、神経系に作用し、歯ぎしりを誘発する。
- 環境: 騒音、気温、湿度、寝具など、睡眠環境が悪いと、歯ぎしりが起こりやすくなる。
歯ぎしりの原因は複雑に絡み合っているため、特定が難しい場合もあります。しかし、原因を特定することで、より効果的な対策を立てることができます。
もし、歯ぎしりが気になる場合は、自己判断せずに、歯科医師に相談することをおすすめします。歯科医師は、問診、視診、触診、レントゲン検査などを行い、原因を特定し、適切な治療法や改善方法を提案します。
歯ぎしりが引き起こす7つのトラブル症状
1. 歯の摩耗・破損
歯ぎしりは、歯の表面を覆っているエナメル質をすり減らし、歯を脆くします。エナメル質は人体で最も硬い組織ですが、毎晩繰り返される歯ぎしりによって徐々に摩耗していきます。
- 具体的な症状:
- 歯が短くなる、平らになる
- 歯の先が尖ってくる、欠ける
- 歯の表面にヒビが入る
- 歯がしみる、痛みを感じる
- かぶせ物や詰め物が外れる、破損する
- 対策:
- マウスピースの装着: 就寝時にマウスピースを装着することで、歯の接触を防ぎ、摩耗や破損を軽減します。歯科医院で自分の歯型に合ったカスタムメイドのマウスピースを作成してもらうのがおすすめです。
- ストレス軽減: ストレスは歯ぎしりの大きな原因の一つです。ヨガ、瞑想、アロマテラピーなど、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけ、ストレスを解消しましょう。
- 生活習慣の改善: 規則正しい生活リズムを維持し、質の高い睡眠を確保することで、歯ぎしりを軽減できる可能性があります。
- 噛み合わせの調整: 噛み合わせの悪さが歯ぎしりの原因となっている場合は、歯科医師による噛み合わせの調整が必要となることがあります。
2. 知覚過敏
歯ぎしりによってエナメル質が摩耗すると、その下にある象牙質が露出します。象牙質はエナメル質に比べて柔らかく、外部からの刺激に敏感なため、知覚過敏を引き起こしやすくなります。
- 具体的な症状:
- 冷たいもの、熱いものがしみる
- 甘いもの、酸っぱいものがしみる
- 歯ブラシの毛先が当たると痛い
- 風が当たるとしみる
- 対策:
- 知覚過敏用の歯磨き粉: 知覚過敏用の歯磨き粉には、硝酸カリウムや塩化ストロンチウムなどの成分が含まれており、象牙質の神経を鎮める効果があります。
- フッ素塗布: 歯科医院でフッ素を塗布することで、歯の表面を強化し、知覚過敏を予防・改善することができます。
- マウスピースの装着: 歯ぎしりによるさらなる歯の摩耗を防ぎ、知覚過敏の悪化を抑制します。
3. 歯周病の悪化
歯ぎしりは、歯周組織に過度な負担をかけ、歯周病を悪化させる要因となります。歯周病は、歯周ポケットに細菌が繁殖し、歯ぐきや歯を支える骨を破壊していく病気です。
- 具体的な症状:
- 歯ぐきの腫れ、赤み
- 歯ぐきからの出血(歯磨き時や起床時など)
- 歯のぐらつき
- 口臭
- 歯ぐきが下がる(歯が長く見える)
- 対策:
- 歯周病治療: 歯科医院で歯石除去や歯周ポケットの洗浄などの治療を受け、歯周病の進行を抑制します。
- マウスピースの装着: 歯ぎしりによる歯周組織への負担を軽減します。
- 生活習慣の改善: 喫煙、過度な飲酒、偏った食生活は歯周病を悪化させる要因となります。禁煙、節酒、バランスの取れた食事を心がけましょう。
4. 顎関節症
顎関節症は、顎の関節や周囲の筋肉に異常が生じることで、口の開閉時に痛みや違和感、音などを伴う疾患です。歯ぎしりは、顎関節に大きな負担をかけるため、顎関節症の原因の一つと考えられています。
- 具体的な症状:
- 口が開きにくい、大きく開けられない
- 顎の関節や周囲に痛みがある
- 顎を動かすと音がする(カクカク、ジャリジャリなど)
- 口を開けると顎がずれる、左右に動く
- 顎が疲れる、だるい
- 対策:
- マウスピースの装着: 就寝時の歯ぎしりを抑制し、顎関節への負担を軽減します。
- 顎関節症の治療: 歯科医院で顎関節症の治療を受けます。症状に合わせて、薬物療法、理学療法、スプリント療法などが行われます。
- ストレス軽減: ストレスは顎関節症を悪化させる要因となります。ストレスを解消するために、リラックスできる時間を作ったり、趣味を楽しんだりしましょう。
- 姿勢の改善: 猫背や首が前に出ている姿勢は、顎関節に負担をかけます。正しい姿勢を意識しましょう。
5. 頭痛・肩こり
歯ぎしりは、顎や首、肩の筋肉に過度な緊張をもたらし、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
- 具体的な症状:
- 朝起きた時に頭痛がする
- こめかみ、側頭部、後頭部などに痛みがある
- 肩が凝る、重だるい
- 首が凝る、回らない
- めまい
- 対策:
- マウスピースの装着: 歯ぎしりによる筋肉の緊張を軽減します。
- マッサージ: 凝り固まった筋肉をほぐすために、マッサージを受けたり、自分でマッサージしたりしましょう。
- ストレッチ: 首や肩のストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めましょう。
- ストレス軽減: ストレスは筋肉の緊張を高めます。ストレスを解消するよう心がけましょう。
- 入浴: 温かいお風呂にゆっくりと浸かることで、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進します。
6. 睡眠障害
歯ぎしりは、睡眠の質を低下させ、睡眠障害を引き起こす可能性があります。
- 具体的な症状:
- 眠りが浅い、熟睡できない
- 夜中に何度も目が覚める
- 寝ても疲れが取れない
- 日中の眠気、倦怠感
- いらいらする、集中力がない
- 対策:
- マウスピースの装着: 歯ぎしりを抑制することで、睡眠の質を向上させます。
- 睡眠環境の改善: 静かで暗い寝室、快適な寝具、適切な室温など、睡眠に適した環境を整えましょう。
- ストレス軽減: 悩みや不安を抱えていると、睡眠の質が低下します。ストレスを解消し、リラックスできる状態を作ってから寝ましょう。
- リラックス法の実践: ヨガ、瞑想、呼吸法など、リラックス効果のある方法を試してみましょう。
- 睡眠薬: 睡眠障害がひどい場合は、医師に相談し、睡眠薬を処方してもらうのも一つの方法です。
7. 顔貌の変化
長年の歯ぎしりによって、歯が摩耗して短くなったり、顎の筋肉が発達したりすることで、顔貌が変化することがあります。
- 具体的な症状:
- 顔が四角くなる、エラが張る
- 顔のラインが崩れる
- 顔が老けて見える
- 口元にしわができる
- 対策:
- マウスピースの装着: 歯の摩耗を予防し、顎の筋肉の負担を軽減することで、顔貌の変化を抑制します。
- ボトックス注射: 発達したエラ部分にボトックスを注射することで、筋肉を弛緩させ、小顔効果が期待できます。
- ヒアルロン酸注射: ヒアルロン酸を注入することで、顔の凹凸を改善し、若々しい印象を取り戻すことができます。
- 外科手術: 顎の骨を削るなど、外科手術によって顔貌を改善する方法もあります。
歯ぎしりの改善方法
歯ぎしりの改善方法は、その原因や症状、そしてあなたのライフスタイルによって異なります。大きく分けて、以下の3つのアプローチがあります。
1. 歯ぎしり自体を抑制する
- マウスピースの装着:
- 就寝時に装着することで、歯の摩耗や顎関節への負担を軽減します。
- 市販のものもありますが、歯科医院で自分の歯型に合ったカスタムメイドのマウスピースを作るのがおすすめです。
- 素材や硬さ、形状も様々なので、歯科医師と相談して最適なものを選びましょう。
- ボトックス注射:
- 咬筋(エラ)にボトックスを注射することで、筋肉の動きを抑制し、歯ぎしりを軽減する方法です。
- 効果は一時的なものなので、定期的な注射が必要です。
2. 歯ぎしりの原因に対処する
- ストレス軽減:
- ストレスは歯ぎしりの大きな原因の一つです。
- ヨガ、瞑想、アロマテラピー、音楽鑑賞など、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけ、ストレスを解消しましょう。
- 十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動も大切です。
- 噛み合わせの改善:
- 噛み合わせが悪い場合は、歯科医院で矯正治療などを受けることで改善できる場合があります。
- 詰め物やかぶせ物の調整が必要な場合もあります。
- 生活習慣の改善:
- 規則正しい生活リズムを維持し、質の高い睡眠を確保しましょう。
- 寝る前のカフェインやアルコールは避け、リラックスできる環境を整えましょう。
- 禁煙も効果的です。
- 薬物療法:
- 筋肉の緊張を和らげる薬や、精神的な原因に対処するための薬が処方されることがあります。
- 必ず医師の指示に従って服用しましょう。
3. 歯ぎしりによる影響を軽減する
- 歯のケア:
- 歯ぎしりによって歯が摩耗しやすくなっているので、丁寧な歯磨きを心がけましょう。
- 定期的な歯科検診を受け、歯の状態をチェックしてもらいましょう。
- 顎関節症の治療:
- 歯ぎしりが原因で顎関節症になっている場合は、顎関節症の治療を行う必要があります。
- マウスピースの装着、薬物療法、理学療法など、様々な治療法があります。
その他
- セルフケア: 顎や首周りの筋肉をマッサージしたり、ストレッチしたりすることで、筋肉の緊張を和らげ、歯ぎしりを軽減できる場合があります。
- 認知行動療法: 歯ぎしりの原因となるストレスや不安に対処するために、認知行動療法が有効な場合があります。
歯科医院で作れる歯ぎしり用マウスピース:ソフトタイプ vs ハードタイプ
歯ぎしり用マウスピースには、市販のものもありますが、より効果を求めるなら歯科医院で自分の歯列に合ったものを作製するのがおすすめです。歯科医院で保険治療の範囲内で作れるマウスピースは、大きく分けて「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったタイプを選びましょう。
ソフトタイプ
- 素材: シリコンなど、柔らかい素材
- 特徴:
- 装着感が良い、違和感を感じにくい
- 歯や顎関節への負担が少ない
- 歯ぎしりの力が弱い人に向いている
- デメリット:
- 耐久性が低い (破損しやすい)
- 歯ぎしりの力が強い人には効果が薄い
- 変形しやすい
ハードタイプ
- 素材: アクリル樹脂など、硬い素材
- 特徴:
- 耐久性が高い (長持ちする)
- 歯ぎしりの力が強い人に向いている
- 歯をしっかりと保護できる
- 薄い簡易的なタイプや分厚いスタビライゼーションスプリントなどいくつか種類がある
- デメリット:
- 装着感が硬く、違和感を感じやすい
- 顎関節への負担が大きい場合がある
どちらのタイプを選ぶべき?
- 歯ぎしりの強さ:
- 軽度〜中等度の歯ぎしり → ソフトタイプ
- 重度の歯ぎしり → ハードタイプ
- 装着感:
- 異物感をできるだけ避けたい → ソフトタイプ
- しっかりと固定されている感覚が欲しい → ハードタイプ
- 耐久性:
- 長く使いたい → ハードタイプ
- とりあえず試してみたい → ソフトタイプ
- 費用:
- なるべく費用を抑えたい → ソフトタイプ
その他:
- スプリント: 顎関節症の治療に用いられるマウスピース。症状に合わせて様々な種類があります。
- スポーツマウスピース: 各種スポーツ競技時に歯を守る為に使用します。
最適なマウスピースを選ぶには、歯科医師に相談するのが一番です。 歯ぎしりの程度や歯の状態、噛み合わせなどを診てもらい、適切なアドバイスを受けましょう。
項目 | ソフトタイプ | ハードタイプ |
---|---|---|
素材 | シリコンなど | アクリル樹脂など |
硬さ | 柔らかい | 硬い |
装着感 | 良い | 硬い |
耐久性 | 低い | 高い |
適応 | 軽度〜中等度の歯ぎしり | 重度の歯ぎしり |
価格 | 安い | 多少高め |
その他 | 破損しやすい | 顎関節への負担が大きい場合がある |
歯ぎしりを矯正治療で改善する? 可能性と注意点
歯ぎしりに悩まされている方は、その原因を探り、適切な対策を講じる必要があります。歯ぎしりの原因は様々ですが、中には「噛み合わせの悪さ」が原因で歯ぎしりを起こしているケースがあります。このようなケースでは、矯正治療によって噛み合わせを改善することで、歯ぎしりの症状を軽減できる可能性があります。
矯正治療で歯ぎしりが改善するメカニズム
噛み合わせが悪いと、顎関節や咀嚼筋(食べ物を噛む時に使う筋肉)に負担がかかり、歯ぎしりや食いしばりを誘発する可能性があります。矯正治療によって歯並びと噛み合わせを改善することで、以下の効果が期待できます。
- 顎関節への負担軽減: 歯並びが整い、上下の歯が正しく噛み合うようになると、顎関節にかかる負担が軽減されます。
- 咀嚼筋のバランス調整: 噛み合わせが改善されると、咀嚼筋のバランスも調整され、過剰な緊張が和らぎ、歯ぎしりや食いしばりが起こりにくくなります。
- 歯の保護: 歯ぎしりによって歯が摩耗したり、欠けたりするのを防ぐことができます。
- 顎関節症の予防・改善: 噛み合わせの改善は、顎関節症の予防や改善にもつながります。
矯正治療が有効な歯ぎしり
- 噛み合わせが原因の歯ぎしり:
- 上下顎の前後的なズレ (出っ歯、受け口など)
- 左右的なズレ (交叉咬合など)
- 上下顎の垂直的なズレ (開咬、過蓋咬合など)
- 個々の歯の傾きや捻れ
- 顎関節症を伴う歯ぎしり: 顎関節に痛みや違和感、クリック音などがある場合
矯正治療の種類と特徴
- ワイヤー矯正: 歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を付け、ワイヤーを通して歯を動かしていく方法。
- メリット: ほとんどの症例に対応可能、治療効果が高い、費用が比較的安い
- デメリット: 装置が目立つ、装着時の違和感がある、歯磨きがしにくい
- マウスピース矯正: 透明なマウスピース型の装置を装着して歯を動かしていく方法 (インビザライン、Sure Smileなど)。
- メリット: 装置が目立たない、取り外し可能、歯磨きしやすい
- デメリット: 適用できる症例が限られる、費用が高い、装着時間を守る必要がある
矯正治療を受ける際の注意点
- 歯ぎしりの原因を特定: 矯正治療が有効なのは、噛み合わせが原因の歯ぎしりです。ストレスや睡眠障害、飲酒、喫煙などが原因の場合は、他の治療法も検討する必要があります。
- 歯科医師との相談: 歯ぎしりの症状や程度、歯並びの状態、顎関節の状態などを歯科医師に伝え、矯正治療が適切かどうか相談しましょう。
- 治療期間と費用: 矯正治療には時間と費用がかかります。治療前に、期間や費用についてしっかりと確認しておきましょう。
- 治療後の維持: 矯正治療後も、保定装置 (リテーナー) を使用して歯並びを維持する必要があります。
最後に
歯ぎしりは、放置すると様々なトラブルを引き起こす可能性があります。もし、歯ぎしりの症状がある場合は、早めに歯科医院を受診して相談することをおすすめします。
治療のご予約は下記リンクよりいつでもお取り出来ます。キャンセルや2回目以降の治療予約に関しても行えます。
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