毎日使うマウスピース。きちんと手入れをしていますか?
実は、マウスピースは思っている以上に汚れやすく、間違ったお手入れ方法を続けていると、口臭や虫歯、歯周病のリスクが高まってしまうことも…
せっかくのマウスピース、効果を最大限に引き出し、長く快適に使うためには、正しいお手入れ方法を知ることが重要です。
そこで今回は、マウスピースの正しいお手入れ方法について、洗い方から洗浄剤、汚れの原因まで、詳しく解説していきます。
- ✔️ 毎日の洗浄方法
- ✔️ 効果的な洗浄剤
- ✔️ 知っておきたい汚れの原因
- ✔️ お手入れの注意点
最後まで読んでみて下さい。
1. マウスピースとは
歯科治療で使用するマウスピースは、多岐に渡り、それぞれに特徴や用途が異なります。目的や症状に合わせて適切なマウスピースを選ぶことが重要です。
1. 歯列矯正用マウスピース
- 目的: 歯並びの改善、不正咬合の治療
- 特徴: 透明で目立ちにくい、取り外し可能、食事や歯磨きの制限が少ない、金属アレルギーの方でも使用可能
- 種類:
- インビザライン:
- 世界的に普及しているマウスピース型矯正装置。
- 3Dデジタル技術を用いて歯型をスキャンし、個々に合わせたマウスピースを作成。
- シュアスマイル:
- ドイツのデンツプライシロナ社が開発したマウスピース型矯正装置。
- 高精度な3Dスキャニング技術と、独自のソフトウェアを用いて、精密な治療計画を立案。
- 特殊な素材のマウスピースを使用し、効率的な歯の移動を実現。
- クリアアライナー:
- 透明なマウスピースを用いた矯正装置。
- 比較的軽度の歯列不正に適している。
- アソアライナー:
- マウスピースとワイヤーを併用する矯正装置。
- 複雑な歯列不正にも対応可能。
- メリット: 審美性が高い、快適な装着感、口腔内を清潔に保ちやすい
- デメリット: 自己管理が必要、重度の歯列不正には不向きな場合がある
2. ナイトガード
- 目的: 歯ぎしり、食いしばりによる歯の摩耗、破損、顎関節への負担を軽減
- 特徴: 就寝時に装着、硬さや形状に種類がある
- 種類:
- ハードタイプ: 耐久性が高く、歯ぎしりや食いしばりが強い方に向いている。
- ソフトタイプ: 装着感が柔らかく、顎関節への負担が少ない。
- デュアルタイプ: ハードタイプとソフトタイプの長所を組み合わせたもの。
- スプリント: 顎関節症の治療に用いられる、特殊な形状のマウスピース。
- メリット: 歯や顎関節を保護、睡眠の質向上、頭痛や肩こりなどの改善
- デメリット: 装着時の違和感、慣れるまで時間がかかる場合がある
3. 顎関節症治療用マウスピース
- 目的: 顎関節症の症状(顎の痛み、開口障害、関節雑音など)の緩和、顎関節の安定化
- 特徴: 顎関節にかかる負担を軽減する、個々の症状に合わせて形状が調整される
- 種類:
- スタビライゼーションスプリント: 顎関節を安定させることで、痛みや炎症を軽減。
- リポジショニングスプリント: 下顎の位置を調整することで、顎関節の機能を改善。
- メリット: 顎関節症の症状を改善、顎関節への負担を軽減
- デメリット: 長期間の装着が必要な場合がある、治療効果には個人差がある
4. スポーツ用マウスピース
- 目的: スポーツ中の衝撃から歯や顎を守る、脳震盪のリスクを軽減
- 特徴: 衝撃吸収性に優れた素材を使用、競技や選手の歯並びに合わせてカスタムメイド
- 種類:
- シングルタイプ: 上顎のみを覆うタイプ。
- ダブルタイプ: 上顎と下顎の両方を覆うタイプ。
- メリット: 歯の破折や脱臼を予防、顎関節への衝撃を緩和、集中力向上
- デメリット: 発音しにくい、呼吸がしにくい場合がある
5. ホワイトニング用マウスピース
- 目的: 自宅で行うホワイトニング治療(ホームホワイトニング)に使用する
- 特徴: 歯型に合わせて作製、ホワイトニング剤を歯面に密着させる
- メリット: 自分のペースでホワイトニングできる、費用が比較的安い
- デメリット: 効果が出るまでに時間がかかる、歯がしみる場合がある
6. いびき防止マウスピース
- 目的: いびきの原因となる気道の狭窄を改善
- 特徴: 下顎を前方に移動させることで気道を広げる
- メリット: いびきを軽減、睡眠の質向上
- デメリット: 装着時の違和感、顎関節に負担がかかる場合がある
7. 無呼吸症候群治療用マウスピース
- 目的: 睡眠時無呼吸症候群 (SAS) の治療
- 特徴: 下顎を前方に移動させて気道を確保、呼吸をスムーズにする
- メリット: CPAP療法に比べて手軽、装着感が良い
- デメリット: 重度のSASには効果が limited な場合がある
2. マウスピースが汚れる原因について
マウスピースの汚れ、気になりますよね。せっかく装着するなら、常に清潔で気持ちよく使いたいですよね。
マウスピースが汚れてしまう原因は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
1. 食べかす・飲み物の付着
- 食事: 食事の後、歯磨きをせずにマウスピースを装着すると、食べかすがマウスピースに付着してしまいます。特に、カレーやミートソースなど色の濃い食べ物は、マウスピースに色が移ってしまうことも。また、パンやお菓子などの炭水化物は、口の中で糖に分解され、細菌の栄養源となるため、マウスピースに付着すると細菌が繁殖しやすくなります。
- 飲み物: コーヒー、紅茶、赤ワイン、コーラなどの色の濃い飲み物は、マウスピースに色素沈着を起こし、黄ばみや着色を引き起こします。また、スポーツドリンクやジュースなどの糖分を含む飲み物も、細菌の繁殖を促す原因となります。
2. タバコのヤニ
- タバコのヤニは、マウスピースに付着しやすく、黄ばみや変色、そして不快な臭いの原因となります。
3. 口腔内の環境
- 唾液: 唾液には、カルシウムやリンなどのミネラルが含まれており、これらがマウスピースに付着すると、白っぽい汚れや歯石のような沈着物が形成されることがあります。
- 細菌: 口の中には、常に多くの細菌が存在しています。これらの細菌が、マウスピースに付着した食べかすや飲み物の成分を分解する際に、酸を生成し、マウスピースの変色や劣化を引き起こすことがあります。
これらの原因から、マウスピースを清潔に保つためには、以下の点に注意することが重要です。
- 毎食後、歯磨きをする
- 色の濃い飲み物を控える
- タバコを吸わない
- マウスピースを毎日洗浄する
- 専用の洗浄剤を使用する
- 歯ブラシで優しくブラッシングする
- 水道水でよくすすぐ
- 清潔な場所で保管する
マウスピースの種類によっては、熱湯消毒や漂白剤の使用ができないものもあります。ご自身のマウスピースの取り扱い説明書をよく読んで、適切な方法で洗浄してください。
3. マウスピースのお手入れ方法
毎日使うマウスピース、きちんと手入れしていますか? 実は、ただ水で流すだけでは不十分なんです。 毎日の正しいお手入れで、マウスピースを清潔に保ち、快適に使い続けましょう。
1. 流水洗浄:最初のステップ
- マウスピースを外したら、まず流水で丁寧にすすぎましょう。
- 口の中に残った唾液や、目に見える食べカスなどを洗い流すことができます。
- 水道水で十分ですが、ぬるま湯を使うとより効果的に汚れを落とせます。
- シャワーヘッドなど、水圧の強いもので洗い流すと、マウスピースが破損する恐れがあるので注意しましょう。
2. 歯ブラシ洗浄:隅々までキレイに
- 柔らかい歯ブラシを使って、優しくブラッシングします。
- マウスピースの表面だけでなく、内側や凹凸部分、溝など、汚れが溜まりやすい場所も丁寧に洗いましょう。
- 特に、
- 歯と接する面
- ワイヤーが通る溝 (矯正用マウスピースの場合)
- 唾液が溜まりやすい奥の方 などは念入りに 磨きましょう。
- 力を入れてゴシゴシ磨くと、マウスピースを傷つける可能性があるので、優しく丁寧にブラッシングするのがポイントです。
- 歯磨き粉は、研磨剤入りのものは使用を控えましょう。マウスピースに細かい傷がつき、そこから汚れが入り込みやすくなってしまいます。
- 歯ブラシは、マウスピース専用のものがあると便利です。毛先が柔らかく、細かい部分まで届きやすい形状になっています。
3. 専用洗浄剤:汚れを落とすだけでなく除菌も
- マウスピース専用の洗浄剤を使うと、より効果的に汚れを落とし、細菌の繁殖も抑えることができます。
- 錠剤タイプ:
- 水またはぬるま湯に溶かして、マウスピースを浸け置きします。
- 溶液の濃度や浸け置き時間は、製品の説明書をよく読み、指示に従いましょう。
- 浸け置き後、流水でしっかりとすすぎ、残留物が無いようにしましょう。
- 泡タイプ:
- マウスピースに直接吹きかけて、歯ブラシでブラッシングします。
- 泡が全体に行き渡るように、丁寧にブラッシングしましょう。
- ブラッシング後、流水でしっかりとすすぎ、残留物が無いようにしましょう。
4. 洗浄後のひと手間
- 洗浄後は、清潔なタオルで水気を優しく拭き取りましょう。
- 風通しの良い場所で自然乾燥させます。
- 高温になる場所や直射日光は避けましょう。変形や変色の原因となります。
- 専用の乾燥ケースがあると便利です。
毎日の丁寧なケアで、マウスピースを清潔に保ち、気持ちよく使い続けましょう。
4. マウスピース洗浄に適した洗浄剤
マウスピース洗浄剤についてまとめます。
1. マウスピースの種類と材質
マウスピースは、その用途や材質によって、適切な洗浄方法が異なります。
- 用途による分類
- 歯列矯正用マウスピース: 歯並びを矯正するためのマウスピース。透明なプラスチック製のものが多い。
- 例:インビザライン、クリアコレクト
- スポーツ用マウスピース: スポーツ中の衝撃から歯を守るためのマウスピース。
- 例:ラグビー、ボクシング、バスケットボールなどで使用
- 睡眠時無呼吸症候群 (SAS) 用マウスピース: 睡眠中の気道を広げ、無呼吸を予防するためのマウスピース。
- 歯ぎしり防止用マウスピース: 就寝中の歯ぎしりを防ぎ、歯や顎への負担を軽減するためのマウスピース。
- 歯列矯正用マウスピース: 歯並びを矯正するためのマウスピース。透明なプラスチック製のものが多い。
- 材質による分類
- 熱可塑性樹脂: 熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる性質を持つ樹脂。
- 熱湯消毒が可能。
- 例:ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂
- シリコン: 柔軟性があり、耐久性に優れた素材。
- 煮沸消毒は不可。変形や劣化の原因となる。
- アクリル樹脂: 硬質で耐久性があり、変形しにくい素材。
- 熱湯消毒は不可。変形や劣化の原因となる。
- 熱可塑性樹脂: 熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる性質を持つ樹脂。
2. マウスピース洗浄剤の種類
- マウスピース専用洗浄剤
- 錠剤タイプ: 水に溶かして使用するタイプ。
- 5分程度の短時間で洗浄できるものが多い。
- 除菌効果が高い。
- 持ち運びに便利。
- 液体タイプ: マウスピースを浸け置きして使用するタイプ。
- 洗浄力が強い。
- 長時間浸け置きすることで、より効果を発揮する。
- 泡タイプ: 泡を吹きかけてブラッシングするタイプ。
- ピンポイントで汚れを落とせる。
- 手軽に使用できる。
- 錠剤タイプ: 水に溶かして使用するタイプ。
- その他の洗浄剤
- 重曹: 研磨効果があり、水に溶かして使用。
- マウスピースの材質によっては傷つける可能性があるので、注意が必要。
- アルカリ性なので、酸性の汚れを中和する効果も期待できる。
- 食器用洗剤: 中性洗剤であれば使用可能。
- 研磨剤が入っていないものを選ぶ。
- 洗浄後は、水でしっかりとすすぐ。
- 重曹: 研磨効果があり、水に溶かして使用。
3. マウスピースの洗浄方法
- 洗浄剤を使用する場合
- マウスピースを流水で軽くすすぐ。
- 専用の洗浄剤を、使用方法に従って使用する。
- マウスピースを洗浄液に浸け置きする。
- 洗浄液から取り出し、流水でしっかりとすすぐ。
- 清潔なタオルで水気を拭き取る。
- 重曹を使用する場合
- マウスピースを流水で軽くすすぐ。
- 水100mlに対して重曹小さじ1杯を溶かす。
- マウスピースを重曹水に浸け置きする (30分程度)。
- マウスピースを取り出し、歯ブラシで優しく磨く。
- 流水でしっかりとすすぐ。
- 清潔なタオルで水気を拭き取る。
- 歯ブラシを使用する場合
- マウスピースを流水で軽くすすぐ。
- 歯ブラシに少量の歯磨き粉をつけて、優しく磨く。
- 流水でしっかりとすすぐ。
- 清潔なタオルで水気を拭き取る。
4. マウスピースの保管方法
- 洗浄後、マウスピースはしっかりと乾燥させてから保管する。
- 直射日光や高温多湿を避け、清潔なケースに入れて保管する。
5. マウスピース洗浄の注意点
- マウスピースの材質や種類によっては、使用できない洗浄剤や洗浄方法がある。
- 洗浄剤を使用する際は、必ず使用方法をよく読んでから使用する。
- マウスピースを傷つけないように、優しく洗浄する。
- 洗浄後は、流水でしっかりとすすぐ。
- 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける。
6. マウスピースのトラブル
- マウスピースが変色したり、臭いが気になる場合は、洗浄方法を見直す。
- マウスピースが破損した場合は、使用を中止し、歯科医院に相談する。
5. マウスピースの洗い方の注意点
マウスピースの洗い方の注意点について記載します。
1. 水温に注意
- 理想的な水温: ぬるま湯 (35℃~40℃) が最適です。体温に近い温度なので、マウスピースの変形を防ぎながら、汚れを落としやすくなります。
- 熱湯: 60℃以上の熱湯は使用を避けましょう。マウスピースの材質によっては、変形や劣化の原因となります。特に、熱可塑性樹脂以外の材質 (シリコン、アクリル樹脂など) は熱に弱いため、注意が必要です。
- 冷水: 冷水でも洗浄は可能ですが、汚れが落ちにくい場合があります。特に油汚れなどは、ぬるま湯の方が効果的に落とせます。
2. 力加減と洗浄道具
- 優しく洗う: マウスピースはデリケートなため、強くこすると傷がつきやすくなります。指の腹を使って優しく洗うか、柔らかい歯ブラシを使用しましょう。
- 研磨剤は避ける: 研磨剤入りの歯磨き粉や、硬いブラシは使用を控えましょう。マウスピースの表面に細かい傷がつき、そこに汚れや細菌が入り込みやすくなります。
- 適切な歯ブラシ: マウスピース専用の歯ブラシや、毛先が柔らかい歯ブラシを選びましょう。古くなった歯ブラシは毛先が開き、マウスピースを傷つける可能性があるので、定期的に交換しましょう。
3. 洗浄剤の正しい使い方
- 専用洗浄剤: マウスピース専用洗浄剤は、材質に合わせた成分でできており、効果的に洗浄できます。錠剤タイプ、液体タイプ、泡タイプなど、様々な種類がありますので、使用方法をよく読んでから使いましょう。
- 重曹: 重曹は研磨効果があり、汚れを落とすのに役立ちます。ただし、濃度や浸け置き時間によってはマウスピースを傷つける可能性があります。水100mlに対して重曹小さじ1/2程度を目安に、様子を見ながら使用しましょう。
- 食器用洗剤: 中性洗剤であれば使用できますが、研磨剤や漂白剤が入っていないか確認しましょう。また、洗浄後は流水でしっかりとすすぎ、洗剤が残らないように注意してください。
4. すすぎ残しを防ぐ
- 流水ですすぐ: 洗浄剤や汚れを落とすには、流水でしっかりとすすぐことが重要です。特に、マウスピースの細かい部分や裏側は、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流しましょう。
- 時間をかける: 30秒以上、流水ですすぐようにしましょう。
- 水切り: すすいだ後は、軽く振って水気を切りましょう。
5. 乾燥方法
- 自然乾燥: 清潔なタオルで水気を拭き取った後、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。直射日光は避け、日陰で乾燥させるのがおすすめです。
- 乾燥ケース: マウスピース専用の乾燥ケースを使用するのも良いでしょう。ケース内の水分を吸収し、清潔に保ちます。
6. 定期的な歯科医院でのケア
- 専門的なクリーニング: 家庭での洗浄では落としきれない汚れや、細菌のバイオフィルムは、歯科医院で専門的なクリーニングを受けることで除去できます。
- チェック: マウスピースの破損や変形がないか、歯科医師にチェックしてもらいましょう。
7. その他の注意点
- 保管方法: 洗浄後、乾燥させたマウスピースは、清潔なケースに入れて保管しましょう。高温多湿の場所は避け、直射日光も避けてください。
- 装着時の注意点: マウスピースを装着する前には、必ず手を洗いましょう。また、飲食や喫煙は避けましょう。
6. マウスピースを清潔に保つためのポイント
マウスピースを清潔に保つためのポイントを記載します。
1. 毎日の洗浄
- 洗浄頻度:
- 理想: 毎食後と就寝前の1日3~4回
- 最低限: 1日1回、就寝前
- 使用頻度が高い場合: スポーツ用マウスピースなど、使用頻度が高い場合は、その都度洗浄するのが理想です。
- 洗浄方法:
- 水洗い:
- 流水で、マウスピースの表側と裏側を丁寧にすすぎます。
- 指の腹を使って、優しくこすり洗いします。
- 細かい部分の汚れは、柔らかい歯ブラシを使って落とします。
- 水温は、ぬるま湯 (35℃~40℃) が最適です。
- 洗浄剤:
- マウスピース専用の洗浄剤を使用します。
- 錠剤タイプ、液体タイプ、泡タイプなど、様々な種類があります。
- 使用方法をよく読み、指定された濃度や浸け置き時間を守ってください。
- 一部の洗浄剤は、発泡剤が含まれているため、マウスピースが変色する可能性があります。
- 重曹:
- 水100mlに対して重曹小さじ1/2程度を溶かし、マウスピースを30分程度浸け置きします。
- 重曹は研磨作用があるので、優しく使用してください。
- 浸け置き後は、流水でしっかりとすすぎましょう。
- その他:
- 市販のマウスウォッシュを薄めて使用する方法もあります。
- マウスウォッシュの種類によっては、マウスピースを変色させる可能性があるので、注意が必要です。
- 歯科医院で、超音波洗浄や専門的なクリーニングを受けることもできます。
- 水洗い:
2. 徹底的なすすぎ
- すすぎの重要性: 洗浄剤や重曹、汚れを完全に落とすためには、徹底的なすすぎが重要です。
- すすぎ時間: 30秒以上、流水ですすぎましょう。
- すすぎ残し: すすぎ残しがあると、口の中に刺激を感じたり、アレルギー反応を起こしたりする可能性があります。
- チェック: マウスピースを光に透かして見て、泡や汚れが残っていないか確認しましょう。
3. 適切な乾燥
- 乾燥の重要性: 濡れたまま放置すると、細菌が繁殖しやすくなり、不衛生です。
- 乾燥方法:
- 清潔なタオルで水気を拭き取ります。
- 風通しの良い場所で自然乾燥させます。
- 直射日光は、マウスピースの変形や変色の原因となるため、避けましょう。
- 乾燥ケース:
- マウスピース専用の乾燥ケースを使用すると、より効果的に乾燥できます。
- ケース内の水分を吸収し、清潔に保ちます。
- 抗菌作用のある乾燥ケースもあります。
4. 定期的な交換
- 交換の必要性: マウスピースは、使用していくうちに劣化し、傷やひび割れが生じやすくなります。
- 劣化: 劣化すると、細菌が繁殖しやすくなり、口臭や歯周病の原因となる可能性があります。
- 交換時期:
- マウスピースの種類や使用頻度にもよりますが、3ヶ月~6ヶ月を目安に交換するのがおすすめです。
- 歯列矯正用マウスピースは、歯科医師の指示に従って交換してください。
- 歯科医院への相談: 交換時期については、歯科医師に相談しましょう。
5. その他
- 保管方法:
- 使用しない時は、清潔なケースに入れて保管しましょう。
- 高温多湿の場所は避け、直射日光も避けてください。
- 装着前の手洗い: マウスピースを装着する前には、必ず手を洗い、清潔な状態にしましょう。
- 飲食・喫煙の禁止: マウスピースを装着したまま、飲食や喫煙は避けましょう。変色や変形の原因となります。
- 定期的な歯科検診: 定期的に歯科医院で、マウスピースのチェックやクリーニングを受けましょう。
7. よくある質問
Q1. マウスピースってどんな種類があるの?
A. 主な種類は以下の通りです。
- 歯列矯正用: 歯並びを矯正するためのもの。透明なものが多く、目立ちにくいのが特徴です。
- 例:インビザライン、クリアコレクト
- スポーツ用: スポーツ中の衝撃から歯を守るためのもの。
- 例:ラグビー、ボクシング、バスケットボールなどで使用
- 睡眠時無呼吸症候群 (SAS) 用: 睡眠中の気道を広げ、無呼吸を予防するためのもの。
- 歯ぎしり防止用: 就寝中の歯ぎしりを防ぎ、歯や顎への負担を軽減するためのもの。
Q2. マウスピースの材質は何?
A. 主な材質は以下の通りです。
- 熱可塑性樹脂: 熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる樹脂。熱湯消毒が可能なものもあります。
- シリコン: 柔軟性があり、耐久性に優れた素材。煮沸消毒はできません。
- アクリル樹脂: 硬質で耐久性があり、変形しにくい素材。熱湯消毒はできません。
Q3. 毎日洗う必要があるの?
A. はい、毎日洗浄することが大切です。理想的には毎食後と就寝前に洗浄し、少なくとも1日1回は洗浄しましょう。
Q4. どんな洗浄剤を使えばいいの?
A. 以下の洗浄剤が使用できます。
- マウスピース専用洗浄剤: 錠剤タイプ、液体タイプ、泡タイプなどがあります。
- 重曹: 水に溶かして使用します。研磨作用があるので、優しく使用しましょう。
- 中性洗剤: 食器用洗剤など、中性洗剤も使用できます。
Q5. 熱湯で消毒しても大丈夫?
A. マウスピースの材質によって異なります。熱可塑性樹脂製のもの以外は、熱湯消毒は避けてください。変形や劣化の原因となります。
Q6. マウスピースを長持ちさせるには?
A. 以下の点に注意しましょう。
- 正しい洗浄方法で、毎日丁寧にケアする。
- 熱湯や強い力での洗浄は避ける。
- 直射日光や高温多湿を避けて保管する。
- 定期的に歯科医院でチェックやクリーニングを受ける。
Q7. マウスピースが変色した場合はどうすればいいの?
A. 変色の原因によって対処法が異なります。
- 着色汚れ: 専用の洗浄剤や重曹で洗浄してみましょう。
- 材質の劣化: 残念ながら、元に戻らない場合があります。歯科医院に相談してみましょう。
Q8. マウスピースが壊れたらどうすればいいの?
A. 使用を中止し、すぐに歯科医院に連絡しましょう。
Q9. マウスピースの値段はどれくらい?
A. 種類や材質、製作方法によって大きく異なります。
- 市販品: 数百円~数千円
- オーダーメイド: 数万円~数十万円
- ホワイトニング用: 数万円
- スポーツマウスガード: 数万円
Q10. マウスピースはどこで購入できるの?
A. 以下の場所で入手できます。
- 薬局・ドラッグストア: 市販のマウスピース
- スポーツ用品店: スポーツ用マウスピース
- 歯科医院: 歯列矯正用、SAS用、歯ぎしり防止用など
Q11. マウスピースの寿命はどれくらい?
A. 種類や材質、使用頻度によって異なりますが、一般的には数ヶ月~数年です。
Q12. マウスピースを使った方がいいか、歯科医師に相談したい
A. マウスピースの使用を検討している場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。 ご自身の歯の状態や目的に合ったマウスピースを選んでもらうことができます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、マウスピースの正しいお手入れ方法について、洗い方、洗浄剤、汚れの原因、そしてお手入れの注意点まで詳しく解説しました。
毎日使うマウスピースだからこそ、正しい知識を身につけて、清潔に保ちたいものですね。
こまめな洗浄と適切なケアを心がけ、マウスピースを長く快適に使い、健康な毎日を送りましょう!
もし、マウスピースのお手入れ方法で疑問や不安なことがあれば、遠慮なく歯科医師に相談してくださいね。
この記事が、あなたのマウスピースケアに役立つことを願っています。
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