「歯を失ってしまった…」
それは、年齢を重ねる中で誰にでも起こりうる悩みです。
虫歯や歯周病、あるいは不慮の事故など、歯を失う原因は様々ですが、歯を失ったまま放置すると、見た目が気になるだけでなく、食事がしづらくなったり、発音が不明瞭になったりと、日常生活に様々な支障をきたしてしまいます。
そんな時、頼りになるのが「部分入れ歯」です。
部分入れ歯は、失った歯の機能を補い、快適な生活を取り戻すための有効な手段です。しかし、いざ部分入れ歯を作ろうと思っても、
「種類が多くてどれを選べば良いか分からない…」 「保険適用内で費用を抑えたいけど、目立つのは嫌だ…」 「自分に合った入れ歯ってどんなものだろう…」
など、様々な疑問や不安をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか?
そこで、この記事では、部分入れ歯の種類や費用、選び方について、分かりやすく解説していきます。
保険適用で目立たない入れ歯はあるのか? それぞれの入れ歯のメリット・デメリットは? 自分にぴったりの入れ歯を見つけるには?
これらの疑問を解消し、あなたに最適な部分入れ歯選びの参考になれば幸いです。
1. 部分入れ歯が必要になるケースについて
部分入れ歯は、歯を失ってしまった部分の機能を補うための大切なものです。では、どのような時に部分入れ歯が必要になるのでしょうか? 具体的なケースを見ていきましょう。
歯を失う原因
歯を失う原因は様々ですが、大きく分けて以下の点が挙げられます。
- 虫歯
- 日本人が歯を失う最も多い原因の一つです。
- 虫歯が歯の神経まで達すると激しい痛みを引き起こし、さらに進行すると歯の根っこまで大きく損傷してしまいます。
- 根っこまで虫歯が進行した場合、抜歯が必要となるケースが多く、部分入れ歯で歯の機能を補う必要が出てきます。
- 歯周病
- 歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に起こる感染症です。
- 歯周病菌によって歯ぐきが炎症を起こし、徐々に歯を支える骨が溶けていきます。
- 最終的には歯が抜け落ちてしまうため、部分入れ歯が必要になります。
- 日本人の成人の約8割が歯周病にかかっていると言われ、歯を失う大きな原因となっています。
- 外傷
- 交通事故やスポーツなど、外部からの強い衝撃によって歯が折れたり、抜けたりすることがあります。
- 特に、前歯は衝撃を受けやすい部分です。
- 歯が完全に抜けてしまった場合や、破折がひどく修復が不可能な場合は、部分入れ歯で補うことになります。
- 先天的な欠損
- 生まれつき歯の本数が少ない、または歯が生えてこない状態を先天性欠損といいます。
- 永久歯の先天性欠損で最も多いのは、親知らずを除くと上顎側切歯(上の前歯の横の歯)です。
- 先天性欠損がある場合、部分入れ歯で見た目を整えたり、噛み合わせを改善したりすることができます。
- 加齢
- 年齢を重ねるにつれて、歯や歯ぐきは徐々に弱くなってきます。
- また、長年使い続けることで歯がすり減ったり、噛み合わせが悪くなったりすることもあります。
- その結果、歯が抜けやすくなり、部分入れ歯が必要になるケースが増えてきます。
歯を失うことによる影響
歯を失ったまま放置すると、様々な問題が起こりえます。
- 噛み合わせの悪化: 歯を失った部分の噛み合わせが悪くなり、食べ物をうまく噛み砕けなくなります。硬いものが食べづらくなったり、食事に時間がかかったりするようになります。
- 発音障害: 歯がないことで、特に「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」の発音がしづらくなり、言葉が不明瞭になることがあります。
- 審美性の低下: 歯がないことで口元の見た目が悪くなり、自信を失ってしまうことがあります。特に前歯を失った場合は、人前で話すことや笑うことに抵抗を感じてしまうかもしれません。
- 顎関節症: 噛み合わせの悪化によって顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす場合があります。顎関節症は、口を開けづらい、顎が痛い、音が鳴るなどの症状が現れます。
- 消化不良: 食べ物をしっかり噛み砕けないため、胃腸に負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。
- 全身疾患のリスク増加: 噛み合わせの悪化や栄養不足が、糖尿病や心臓病などの全身疾患のリスクを高める可能性があると言われています。
部分入れ歯は、これらの問題を解決し、健康的な生活を送るために重要な役割を果たします。
失った歯の本数や位置、残っている歯の状態などによって、適切な部分入れ歯の種類は異なります。歯科医師とよく相談し、自分に合った部分入れ歯を選ぶようにしましょう。
部分入れ歯の役割
部分入れ歯は、失ってしまった歯の代わりとなるだけでなく、口全体の健康維持にも貢献する、重要な役割を担っています。具体的には、以下の5つの役割が挙げられます。
- 咀嚼機能の回復
- 食べ物を噛み砕くという、歯本来の機能を回復させる最も重要な役割です。
- 部分入れ歯によって、硬いものもきちんと噛み砕けるようになり、食事を美味しく楽しめます。
- 消化を助け、栄養をしっかりと吸収するためにも、重要な役割です。
- 発音機能の改善
- 歯は、言葉を正しく発音するためにも大切な役割を果たしています。
- 歯を失うと、特にサ行、タ行、ナ行、ラ行の発音が不明瞭になりがちです。
- 部分入れ歯を装着することで、舌の動きを助け、正しい発音をサポートします。
- 人とのコミュニケーションを円滑にし、自信を持って会話ができるようになります。
- 審美性の向上
- 歯を失った部分の隙間を埋めることで、自然な口元を取り戻し、笑顔に自信を取り戻せます。
- 特に前歯を失った場合、見た目の影響は大きいです。
- 部分入れ歯は、周りの歯の色や形に合わせて作製されるため、自然な仕上がりで目立ちにくいです。
- 残っている歯の保護
- 歯を失ったまま放置すると、周りの歯が傾いたり、噛み合う歯が伸びてきたりして、噛み合わせが乱れてしまいます。
- 部分入れ歯は、歯の移動を防ぎ、残っている歯を守ります。
- また、噛み合わせのバランスを保つことで、顎関節への負担を軽減し、顎関節症の予防にもつながります。
- 顔の形態の維持
- 歯は、顔の形を支える役割も担っています。
- 歯を失うと、頬がこけたり、口元がたるんだりして、老けた印象を与えてしまうことがあります。
- 部分入れ歯は、顔の骨格を支え、若々しい顔立ちを保つのに役立ちます。
このように、部分入れ歯は単に失った歯を補うだけでなく、口全体の健康、そして全身の健康にも大きく貢献します。
もし歯を失ってしまったら、早めに歯科医院を受診し、部分入れ歯について相談することをおすすめします。
2. 部分入れ歯の種類
部分入れ歯は、失った歯の本数や位置、残っている歯の状態、そしてご自身の希望や予算に合わせて、様々な種類から選ぶことができます。
大きく分けると、保険適用のものと保険適用外のものがあり、それぞれに特徴があります。
1. 保険適用の入れ歯
保険適用の入れ歯は、費用を抑えられることが最大のメリットです。
- 材料: 主にレジン(プラスチック)製の床と、金属製のバネ(クラスプ)を使用します。
- 特徴:
- クラスプが目立つため、審美性に劣る点がデメリットです。
- 材料や設計に制限があるため、装着感や耐久性が劣る場合もあります。
- 比較的厚みがあるため、異物感を感じやすい方もいます。
- 熱が伝わりにくい素材のため、食べ物の温度を感じにくいことがあります。
- 種類: クラスプの種類(C型、I型、T型など)や、床の設計によっていくつかの種類があります。歯の状態や部位によって、適切な種類が選択されます。
- クラスプの種類:
- C型クラスプ: 最も一般的なクラスプ。歯を挟み込むように固定します。
- I型クラスプ: 歯の側面に引っ掛けるように固定します。
- T型クラスプ: 歯の裏側に回り込むように固定します。
- クラスプの種類:
- 費用相場: 1~3万円程度(1装置あたり) ※医療機関や患者の状態によって異なります。
- メリット:
- 費用が安い
- 修理しやすい
- 多くの歯科医院で対応可能
- デメリット:
- 金属のバネが目立つ
- 床が厚く、装着感が悪い場合がある
- 熱が伝わりにくい
- 耐久性が低い
- 発音に影響が出やすい
2. 保険適用外の入れ歯
保険適用外の入れ歯は、自由診療となるため、費用は高くなりますが、素材や設計の自由度が高く、より快適で審美性に優れた入れ歯を選択できます。
- 特徴:
- 高品質な材料を使用できるため、薄くて軽く、装着感が良いものが多く、耐久性にも優れています。
- バネが目立たないものや、歯ぐきと一体化するような自然な見た目のものなど、審美性を重視した設計が可能です。
- 金属床やシリコン床など、様々な素材から選択できます。
様々な種類:
- 金属床義歯
- 材料: 床の部分が金属(チタン、コバルトクロムなど)でできています。
- 特徴: 薄くて軽く、装着感が良いのが特徴です。熱伝導率が高く、食べ物の温度を感じやすいのもメリットです。強度が高く、破損しにくいのも利点です。
- 費用相場: 10~30万円程度
- ノンクラスプデンチャー
- 材料: ナイロン系樹脂などの柔軟性のある素材を使用。
- 特徴: バネを使用しないため、審美性に優れています。笑っても入れ歯だと気づかれにくく、自然な口元を演出できます。
- 費用相場: 20~50万円程度
- コンフォートデンチャー
- 材料: シリコン製の柔らかい素材を使用。
- 特徴: 歯ぐきへの負担が少なく、痛みを感じにくいのが特徴です。柔軟性があるため、フィット感が高く、安定した装着感を得られます。
- 費用相場: 15~30万円程度
- マグネットデンチャー
- 材料: 磁石と、磁石がくっつく金属
- 特徴: 磁石の力で入れ歯を固定するため、バネを使用しません。審美性が高く、安定感も抜群です。残っている歯に磁石を取り付ける必要があるため、適用できるケースが限られます。
- 費用相場: 30~50万円程度
- インプラントデンチャー
- 材料: インプラント(チタン製の人工歯根)と、入れ歯
- 特徴: インプラントを土台にして入れ歯を固定する方法です。非常に安定感があり、ガタつきやズレが起こりにくいです。噛み心地も自然で、自分の歯のように感じられます。
- 費用相場: 50~100万円程度
保険適用外の入れ歯全般のメリット・デメリット
- メリット:
- 装着感が良い
- 審美性に優れている
- 耐久性が高い
- 機能性が高い
- 異物感が少ない
- 発音しやすい
- デメリット:
- 費用が高い
- 修理に時間がかかる場合がある
- 対応している歯科医院が少ない場合がある
それぞれの入れ歯にはメリット・デメリットがあります。ご自身の希望や条件、予算などを考慮し、歯科医師とよく相談して最適な入れ歯を選びましょう。
3. 目立ちにくい入れ歯について
「入れ歯を入れていることを、周りの人に気づかれたくない…」
そう願う方は多いのではないでしょうか? 従来の部分入れ歯は、金属のバネが目立つため、見た目が気になるという方が少なくありませんでした。
しかし、近年では、素材や設計の進化により、審美性に優れた目立たない入れ歯が登場しています。
ノンクラスプデンチャー:自然な笑顔と快適な装着感を両立
ノンクラスプデンチャーは、部分入れ歯の中でも特に審美性に優れた入れ歯です。
従来の部分入れ歯で多く見られた金属製のバネ(クラスプ)を使用しないため、口を開けても入れ歯だと気づかれにくく、自然な笑顔を保てます。
なぜ目立たない? ノンクラスプデンチャーの構造
ノンクラスプデンチャーは、クラスプの代わりに、歯ぐきと入れ歯の床との密着性を利用して固定します。
- 精密な型取り: 歯ぐきの形を精密に型取り、入れ歯の床をピッタリとフィットさせることで、吸盤のように吸着します。
- 特殊な素材: 柔軟性があり、歯ぐきに馴染みやすいナイロン系樹脂などの素材を使用することで、高い吸着力を実現しています。
- 設計の工夫: 歯ぐきの形状や、残っている歯の位置などを考慮した設計により、安定した装着感を得られます。
ノンクラスプデンチャーの素材
ノンクラスプデンチャーには、主に以下の素材が使用されます。
- ナイロン系樹脂:
- 歯ぐきの色に近い半透明の素材で、弾力性があり、破損しにくいのが特徴です。
- 薄く作製できるため、装着時の異物感が少ないです。
- 熱可塑性樹脂の一種で、加熱することで柔軟になり、冷やすと硬化する性質があります。この性質を利用して、歯ぐきの形にピッタリと合わせた入れ歯を作製することができます。
- アセタル樹脂:
- 強度と弾力性に優れ、変形しにくい素材です。
- ナイロン系樹脂よりも硬い素材で、しっかりとした装着感を求める方に向いています。
- ポリプロピレン:
- 耐久性が高く、変色しにくい素材です。
- 比較的安価な素材ですが、硬いため、装着感に違和感を感じる場合もあります。
ノンクラスプデンチャーのメリット・デメリット
メリット
- 審美性: バネがないため、入れ歯だと気づかれにくく、自然な口元を演出できます。
- 装着感: 歯ぐきに密着するような設計で、柔軟性のある素材を使用しているため、フィット感が高く、快適な装着感を得られます。
- 金属アレルギー: 金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
- 残存歯への負担: バネで固定しないため、残っている歯に負担をかけません。
- 発音: 薄くて柔軟性があるため、発音への影響が少なく、話しやすいです。
デメリット
- 費用: 保険適用外のため、費用が高い
- 耐久性: 従来の金属製の入れ歯に比べると、耐久性がやや劣ります。
- 清掃: 汚れや臭いがつきやすい素材のため、丁寧な清掃が必要です。
- 修理: 破損した場合、修理が難しい場合があります。
- 熱伝導率: 熱が伝わりにくいため、食べ物の温度を感じにくいことがあります。
- 適合: 歯ぐきの状態によっては、適合しにくい場合があります。
ノンクラスプデンチャーの費用
ノンクラスプデンチャーは保険適用外のため、費用は比較的高額になります。
費用相場は、20万円~50万円程度です。
- 使用する素材
- 入れ歯を作る歯科技工士の技術
- 歯科医院
- 症例
- 保障内容
によって費用は異なります。
ノンクラスプデンチャーに向いている人
- 入れ歯のバネが目立つのが気になる方
- 自然な見た目で、入れ歯だと気づかれたくない方
- 金属アレルギーの方
- 残っている歯に負担をかけたくない方
- 装着感の良い入れ歯を希望する方
- 比較的歯ぐきの状態が良い方
ノンクラスプデンチャーの注意点
- 耐久性: 従来の金属製の入れ歯に比べると、耐久性がやや劣ります。定期的なメンテナンスが必要です。
- 清掃: 汚れや臭いがつきやすい素材のため、毎食後、丁寧に清掃する必要があります。専用の洗浄剤を使用するのも効果的です。
- 修理: 破損した場合、修理が難しい場合があります。
- 適合: 歯ぐきの状態によっては、適合しにくい場合があります。歯ぐきの状態をよくしてから作製する必要があります。
- 調整: 装着時に違和感がある場合は、歯科医院で調整してもらう必要があります。
ノンクラスプデンチャーは、審美性と装着感を重視する方におすすめの入れ歯です。
ご自身の希望や条件、予算などを考慮し、歯科医師とよく相談して、最適な入れ歯を選びましょう。
コンフォートデンチャー:まるで自分の歯ぐきのよう! 柔軟性と優しさで快適な入れ歯生活を
コンフォートデンチャーは、部分入れ歯の一種で、生体用シリコンという、まるで自分の歯ぐきのような柔らかい素材で作られた入れ歯です。
従来の硬い入れ歯に抵抗があった方や、歯ぐきがデリケートな方でも、快適に使えるよう開発されました。
コンフォートデンチャーが選ばれる理由
- 優しい装着感:
- 生体用シリコン製の柔らかい素材が、歯ぐきに優しくフィットします。
- 歯ぐきへの負担が少なく、痛みや違和感を感じにくいのが最大の特徴です。
- 特に、歯ぐきが痩せている方や、硬い入れ歯で痛みを感じていた方におすすめです。
- 自然な見た目:
- 歯ぐきとの境目が目立ちにくく、自然な仕上がりになります。
- 入れ歯だと気づかれにくいため、見た目を気にせず笑顔になれます。
- 優れた安定性:
- 柔軟性があるため、吸盤のように歯ぐきに吸着し、安定した装着感を得られます。
- 食事中や会話中に外れる心配が少なく、安心して使えます。
- 高い安全性:
- 生体用シリコンは、人工関節や心臓ペースメーカーなどにも使用されている、安全性の高い素材です。
- アレルギー反応を起こしにくい素材なので、安心して使用できます。
- 歯ぐきへの適合性:
- 歯ぐきの形に合わせて変形するため、適合しやすいのが特徴です。
- 複雑な形状の歯ぐきにもピッタリとフィットし、安定した装着感を得られます。
コンフォートデンチャーの素材:生体用シリコンって?
コンフォートデンチャーに使用される生体用シリコンは、以下のような特徴を持つ素材です。
- 柔軟性: 非常に柔らかく、歯ぐきに優しくフィットします。
- 弾力性: 適度な弾力性があり、噛む力を吸収し、歯ぐきへの負担を軽減します。
- 耐久性: 耐久性に優れており、長期間使用できます。
- 安全性: 生体適合性が高く、アレルギー反応などを起こしにくい素材です。
- 衛生面: 細菌が付着しにくく、衛生的です。
コンフォートデンチャーのメリット・デメリットを詳しく解説
メリット
- 優れた装着感:
- 柔軟性があるため、歯ぐきに優しくフィットし、痛みや違和感を感じにくい。
- 硬い入れ歯で痛みを感じていた方や、歯ぐきが敏感な方でも快適に使用できます。
- 自然な見た目:
- 歯ぐきとの境目が目立ちにくく、自然な仕上がり。
- 周囲に気づかれずに、自然な笑顔で過ごせます。
- 高い安定性:
- 吸盤のように歯ぐきに吸着し、安定した装着感。
- 食事や会話中に外れる心配が少なく、安心して日常生活を送れます。
- 高い安全性:
- アレルギー反応を起こしにくい安全な素材。
- 金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
- 歯ぐきへの適合性:
- 歯ぐきの形に合わせて変形するため、適合しやすい。
- 複雑な形状の歯ぐきにもフィットし、より快適な装着感を得られます。
デメリット
- 高額な費用:
- 保険適用外のため、費用が高い。
- 費用は、使用する素材や入れ歯の設計、歯科医院によって異なります。
- 耐久性:
- 他の素材に比べると、耐久性がやや劣る。
- 定期的なメンテナンスや交換が必要になる場合があります。
- 変色しやすい:
- 経年劣化や、コーヒー、紅茶、カレーなどの色の濃い飲食物によって変色しやすい。
- 変色を防ぐためには、こまめな清掃が必要です。
- 清掃:
- 柔らかい素材のため、傷つきやすく、丁寧に清掃する必要がある。
- 専用の洗浄剤を使用することで、より清潔に保てます。
- 熱伝導率:
- 熱が伝わりにくいため、食べ物の温度を感じにくい。
- 熱いものを食べる際には注意が必要です。
- 修理:
- 破損した場合、修理が難しい場合がある。
- 入れ歯の修理や調整は、作製した歯科医院に相談しましょう。
コンフォートデンチャーの費用
コンフォートデンチャーは保険適用外のため、費用は比較的高額になります。
費用相場は、15万円~30万円程度です。
- 使用する素材
- 入れ歯を作る歯科技工士の技術
- 歯科医院
- 症例
- 保障内容
によって費用は異なります。
コンフォートデンチャーに向いている人
- 入れ歯の痛みや違和感に悩んでいる方
- 歯ぐきが痩せている方
- 金属アレルギーの方
- 自然な見た目で、入れ歯だと気づかれたくない方
- 装着感の良い入れ歯を希望する方
- 柔らかい素材の入れ歯を希望する方
コンフォートデンチャーの注意点
- 耐久性: 他の素材に比べると、耐久性がやや劣ります。定期的なメンテナンスが必要です。
- 変色: コーヒー、紅茶、カレーなどの色の濃い飲食物を摂取する際は注意が必要です。変色を防ぐためには、こまめな清掃が大切です。
- 清掃: 柔らかい素材のため、傷つきやすく、丁寧に清掃する必要があります。専用の洗浄剤を使用するのも効果的です。
- 修理: 破損した場合、修理が難しい場合があります。
コンフォートデンチャーは、装着感と審美性を重視する方、歯ぐきへの負担を軽減したい方におすすめの入れ歯です。
ご自身の希望や条件、予算などを考慮し、歯科医師とよく相談して、最適な入れ歯を選びましょう。
入れ歯のお手入れ方法について
入れ歯は、毎日のお手入れが大切です。
適切なメンテナンスを行うことで、入れ歯を清潔に保ち、快適に使い続けることができます。また、口臭や歯周病の予防にもつながります。
入れ歯の毎日の清掃方法
毎食後、そして就寝前には必ず入れ歯を清掃しましょう。
1. 洗浄
- 流水下で、入れ歯専用の歯ブラシを使って、丁寧に汚れを落とします。
- 歯ブラシは、毛先が柔らかめのものを使用しましょう。
- 入れ歯全体を丁寧にブラッシングし、特に汚れが溜まりやすい部分(バネの部分、歯と歯の間、床の裏側など)は念入りに清掃しましょう。
- 入れ歯洗浄剤を使用する場合は、製品の使用方法に従って使用しましょう。
- 入れ歯洗浄剤は、入れ歯に付着した細菌や汚れを効果的に除去することができます。
- 洗浄剤の種類によっては、金属に影響を与えるものもあるため、ご自身の入れ歯に使用できるか確認してから使用しましょう。
2. すすぎ
- 流水で、洗浄剤や汚れをきれいに洗い流します。
3. 保管
- 入れ歯ケースに水を入れ、入れ歯を浸して保管します。
- 乾燥すると、入れ歯が変形する可能性があります。
- 保管する水は、毎日交換しましょう。
その他
- 歯磨き粉は使用しないでください。研磨剤が含まれているため、入れ歯を傷つける可能性があります。
- 熱湯での洗浄や消毒は避けましょう。入れ歯が変形する可能性があります。
- 落として破損しないよう、洗面器などに水を張って、その上で入れ歯を扱うようにしましょう。
定期的な歯科検診
少なくとも半年に一度は、歯科医院で入れ歯のチェックと専門的なクリーニングを受けましょう。
- 入れ歯の調整:
- 入れ歯は、使用していくうちに歯ぐきと合わなくなってくることがあります。
- 歯科医師に調整してもらうことで、快適な装着感を維持できます。
- 専門的なクリーニング:
- ご家庭での清掃では落としきれない汚れを、歯科医院で専門的な機器を使って除去してもらいます。
- 入れ歯を清潔に保ち、口臭や歯周病を予防するためにも、定期的なクリーニングは重要です。
- 口腔内のチェック:
- 入れ歯を使用している部分の歯ぐきや、残っている歯の状態をチェックしてもらうことで、口腔内の健康を維持することができます。
入れ歯を長持ちさせるために
- 入れ歯は、強い衝撃を与えると破損する可能性があります。
- 取り扱いには注意し、落としたり、ぶつけたりしないようにしましょう。
- 就寝時は、入れ歯を外して休ませることをおすすめします。
- 歯ぐきを休ませることで、歯ぐきの健康を維持することができます。
- 入れ歯が合わなくなったり、違和感を感じたりする場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
- 放置すると、歯ぐきを傷つけたり、噛み合わせが悪くなったりする可能性があります。
入れ歯の適切なメンテナンスは、入れ歯を快適に使い続けるために、そして口腔内の健康を維持するために非常に重要です。毎日の清掃と定期的な歯科検診を心がけましょう。
まとめ
この記事では、部分入れ歯の種類や費用、選び方、そしてメンテナンス方法について詳しく解説してきました。
部分入れ歯は、歯を失った方の生活の質を向上させるための、非常に有効な手段です。
「種類が多くて選べない…」 「費用が心配…」 「目立つのは嫌だ…」
そんな悩みをお持ちの方も、この記事を参考に、自分にぴったりの部分入れ歯を見つけていただければ幸いです。
部分入れ歯を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしましょう。
- 歯を失った原因や本数: 歯を失った原因や本数によって、適した入れ歯の種類が異なります。
- 残っている歯の状態: 残っている歯の状態によって、入れ歯の設計が変わってきます。
- 費用: 保険適用の入れ歯から、高価な自費診療の入れ歯まで、様々な選択肢があります。
- 審美性: 目立たない入れ歯を希望する場合は、ノンクラスプデンチャーやコンフォートデンチャーなど、審美性に優れた入れ歯を選びましょう。
- 装着感: 入れ歯の素材や設計によって装着感が異なります。
- 耐久性: 入れ歯の素材や構造によって耐久性が異なります。
- メンテナンス: 入れ歯の種類によって、清掃方法やメンテナンス方法が異なります。
そして、最適な部分入れ歯を選ぶためには、歯科医師との相談が不可欠です。
ご自身の口腔内の状態や、生活習慣、希望などを考慮し、歯科医師とよく相談しながら、あなたにとって最適な部分入れ歯を見つけてください。
快適な入れ歯で、笑顔あふれる毎日を送りましょう!
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