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シーラントって必要? 歯科医師が解説するメリット・デメリット

シーラントって必要? 歯科医師が解説するメリット・デメリット

「シーラント」って聞いたことありますか?

お子さんの歯の検診で勧められたけど、実際どうなの?

実は、大人の方でも有効な場合があるってご存知でしたか?

今回は、シーラントについて、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。

メリット・デメリットはもちろん、どんな人におすすめなのか、詳しくお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

シーラントの仕組み

シーラントは、まるで奥歯の溝に🛡️鎧を着せる🛡️ようなものなんです。

ですが、ただ溝を埋めるだけではありません。

その効果を最大限に発揮するために、いくつかの工夫が凝らされています。

1. 奥歯の溝のヒミツ🔎

  • 複雑な形: 奥歯の噛む面にある溝(小窩裂溝)は、肉眼では分かりにくいほど細かくて複雑な形をしています。
    • 顕微鏡🔬で見ると、まるで深い谷や迷路のようになっているんです!
    • この複雑な形が、歯ブラシ🪥の毛先を届きにくくしている原因なんです😥
  • 虫歯菌の温床: 溝の奥深くには、食べカスやプラーク(歯垢)が溜まりやすく、虫歯菌👿にとって絶好の住処になってしまいます。
    • 虫歯菌は、糖分をエサにして酸を作り、歯を溶かしてしまうんです。

2. シーラント材ってどんなもの?

  • プラスチック樹脂: シーラントに使う材料は、主にレジンと呼ばれるプラスチック樹脂です。
    • レジンは、歯科治療で詰め物や被せ物にも使われている安全な材料です。
    • 液体状なので、複雑な溝の隅々までしっかりと入り込むことができます💧
  • フッ素配合: 多くのシーラント材には、フッ素が配合されています。
    • フッ素には、歯の再石灰化を促進し、歯質を強化する効果があります💪
    • これにより、シーラントで覆われていない部分の虫歯予防にも貢献してくれるんです✨
  • 種類: シーラント材には、いくつかの種類があります。
    • 歯科医師👨‍⚕️が、患者さんの歯の状態や年齢に合わせて最適なものを選んでくれます。

3. シーラントの手順🦷

  1. 歯のクリーニング: まず、歯の表面の汚れを丁寧に落とします。
    • 歯ブラシや専用の器具を使って、溝の中の汚れもしっかりと除去します🧹
  2. 歯面の処理: シーラント材をしっかりと接着させるために、歯の表面を薬剤で処理します。
    • これで、シーラント材が剥がれにくくなります。
  3. シーラント材の塗布: 処理した歯面に、シーラント材を丁寧に流し込みます。
    • 溝の隅々まで行き渡るように、慎重に塗布していきます💧
  4. 光照射: シーラント材を硬化させるために、特殊な光を当てます💡
    • 光を当てることで、シーラント材が固まり、歯にしっかりと接着します。
  5. 噛み合わせの確認: 最後に、噛み合わせをチェックして、必要があれば調整を行います。
    • シーラント材が厚すぎると、噛み合わせが悪くなることがあるので、微調整して自然な噛み心地になるようにします。

シーラントのメリットについて

単に虫歯予防だけじゃない、様々なメリットがあります。

1. 高い虫歯予防効果🛡️✨

シーラントは、奥歯の溝を物理的に塞ぐことで、虫歯菌の侵入を防ぎ、虫歯リスクを減少させる効果があります。

  • 特に効果的なケース:
    • 生えたばかりの永久歯: 生えたばかりの永久歯(特に6歳臼歯)は、エナメル質が未成熟で酸に弱く、虫歯になりやすい状態です。シーラントをすることで、虫歯菌から歯を守り、健やかに成長させることができます。
    • 深い溝のある歯: 奥歯の溝が深いほど、歯ブラシが届きにくく、虫歯リスクが高まります。シーラントは、このような歯の溝を効果的に塞ぎ、虫歯を予防します。
    • 虫歯になりやすい人: 甘いものをよく食べる、歯磨きが苦手な人など、虫歯になりやすい人は、シーラントで虫歯リスクを減らすことができます。
  • 具体的な数字:
    • 4年以上で約60%の虫歯予防効果が認められています。
    • シーラントをしない場合と比べて、虫歯になるリスクを約半分に減らすことができると言われています。
  • フッ素のダブル効果:
    • 多くのシーラント材にはフッ素が配合されています。
    • フッ素は、歯の再石灰化を促進し、歯質を強化する効果があります。
    • シーラント材から徐放されるフッ素は、歯の表面に作用し、虫歯菌の酸から歯を守ってくれます。
    • また、シーラントで覆われていない部分の虫歯予防にも効果を発揮します。

2. 歯を削らない😊✨

シーラントは、歯を全く削ることなく、虫歯を予防できる治療法です。

  • お子様へのメリット:
    • 「歯医者さんは怖い」というイメージを植え付けずに済みます。
    • 歯を削る治療は、痛みや振動を伴うことが多く、お子様にとって恐怖心や抵抗感を抱きやすいものです。
    • シーラントは、歯を削らないので、お子様でも安心して治療を受けられます。
  • 歯への負担:
    • 歯を削る治療は、どうしても歯への負担が大きくなってしまいます。
    • 一度削った歯は、二度と元には戻りません。
    • シーラントは、歯を全く削らないので、歯へのダメージを最小限に抑えられます。
    • 将来的に、歯の寿命を長く保つことにも繋がります。

3. 費用が安い💰✨

シーラントは、保険適用で、比較的安価に治療を受けられます。

  • 費用:
    • 歯1本あたり数百円〜2,000円程度です。
    • 医療機関や使用するシーラント材の種類によって費用は異なります。
  • 助成制度:
    • 未成年の方なら、自治体によっては無料または助成金が出る場合があります。
    • お住まいの地域の制度を、市区町村のホームページなどで確認してみましょう。
  • 長期的な費用対効果:
    • 虫歯になって治療するとなると、費用も時間もかかります。
    • シーラントで予防することで、将来的に大きな費用負担を抑えることができます。
    • 長期的な目で見ても、経済的メリットは大きいと言えるでしょう。

4. 処置が簡単⏱️✨

シーラントの処置は、短時間で簡単に終わります。

  • 治療時間:
    • 1本あたり数分〜15分程度で終わります。
    • 複数の歯にシーラントをする場合でも、1回の来院で完了することがほとんどです。
  • お子様への負担:
    • 長時間治療を受けるのは、お子様にとって大きな負担になります。
    • シーラントは短時間で終わるので、お子様も飽きずに治療を受けられます。
    • 治療に対するストレスを軽減することができます。

5. フッ素徐放効果🦷✨

シーラント材に含まれるフッ素が、少しずつ溶け出すことで、長期間にわたって虫歯を予防する効果が期待できます。

  • フッ素の効果:
    • 歯のエナメル質を強化し、酸に溶けにくい強い歯を作ります。
    • 虫歯菌の出す酸から歯を守ります。
    • 再石灰化を促進し、初期の虫歯を修復します。
  • 継続的な予防効果:
    • シーラント材から徐放されるフッ素は、歯の表面に長くとどまり、継続的に虫歯を予防します。
    • シーラントの効果が薄れてきた後も、フッ素の効果は持続します。

このように、シーラントは、様々なメリットを持つ、優れた虫歯予防法です。

シーラントのデメリット、知っておきたい落とし穴🕳️⚠️

シーラントは、魅力的な虫歯予防法ですが、良い面ばかりではありません。

デメリットもしっかりと理解した上で、自分に合っているか判断することが大切です☝️

ここでは、3つのデメリットを解説していきます。

1. シーラントが取れることがある😥

シーラントは、残念ながら永久的に効果が続くわけではありません。

様々な原因で取れてしまうことがあるんです。

  • 取れてしまう原因:
    • 噛む力: 強い力で噛んだり、硬いものを噛んだりすることで、シーラントに負荷がかかり、剥がれたり欠けたりすることがあります。
    • 歯ぎしり: 寝ている間の歯ぎしりや、日中の食いしばりも、シーラントを傷つける原因となります。
      • 無意識に行っていることが多いので、注意が必要です。
    • 粘着性の強い食べ物: キャラメルやガムなど、粘着性の強い食べ物は、シーラントを剥がしてしまうことがあります。
      • 特に、処置後間もない頃は注意が必要です。
    • 歯磨き: 力の入れすぎや、硬い歯ブラシの使用は、シーラントを傷つける原因となります。
      • シーラントをした歯は、優しく丁寧に磨きましょう。
    • 経年劣化: シーラント材は、時間の経過とともに劣化し、剥がれやすくなることがあります。
  • 定期検診の重要性:
    • シーラントが取れてしまうと、溝に虫歯菌が入り込み、虫歯になってしまう可能性があります。
    • 定期的な歯科検診でシーラントの状態をチェックしてもらい、取れている場合は再処置を受けるようにしましょう。
    • 歯科医師は、専用の器具を使ってシーラントの状態を細かくチェックし、必要があれば再処置を行います。
  • 再治療:
    • シーラントが取れてしまった場合は、再度シーラントを施すことができます。
    • 再治療も、初回と同様に保険適用で受けられます。
    • しかし、何度も繰り返すと、歯の表面が粗くなり、シーラントが剥がれやすくなる可能性があります。
    • また、歯質によっては、再治療が難しい場合もあります。

2. 全ての虫歯を防げるわけではない🙅

シーラントは、あくまで奥歯の噛む面の溝の虫歯予防に特化した方法です。

  • 予防できない虫歯:
    • 歯と歯の間の虫歯: 歯ブラシが届きにくい歯間部は、シーラントでは防ぐことができません。
      • デンタルフロスや歯間ブラシを併用して、歯間部の汚れをしっかりと落とすことが大切です。
    • 歯と歯茎の境目の虫歯: 歯周病菌が原因となる歯周病や、歯茎の近くの虫歯も、シーラントでは防ぐことができません。
      • 正しい歯磨きと、定期的な歯科検診で歯周病予防を心がけましょう。
    • シーラントの下の虫歯: シーラントの下で虫歯が進行してしまうケースもあります。
      • 定期的な検診で、シーラントの状態だけでなく、歯全体のチェックを受けることが重要です。
  • 虫歯リスク:
    • シーラントをすれば、虫歯にならないというわけではありません。
    • 食生活や歯磨き習慣など、生活習慣も虫歯に大きく影響します。
    • シーラントをした後も、毎日の歯磨きと定期的な歯科検診を心がけ、虫歯予防に努めましょう。
    • 特に、甘いものや酸性の飲み物は、歯のエナメル質を溶かし、虫歯になりやすくするので注意が必要です。

3. アレルギー反応が起こる可能性がある⚠️

ごくまれに、シーラント材に含まれる成分にアレルギー反応を起こす場合があります。

  • アレルギー:
    • 主に、シーラント材に含まれるレジンモノマーと呼ばれる成分が原因となることがあります。
    • アレルギー体質の人は、事前に歯科医師に相談し、パッチテストなどを行うようにしましょう。
    • 過去に歯科治療でアレルギー反応が出たことがある人は、そのことを歯科医師に伝えてください。
  • 症状:
    • 口内炎: 口の中に赤い斑点や水ぶくれができ、痛みやかゆみを感じることがあります。
    • 皮膚炎: 口の周りや顔に、赤み、かゆみ、腫れなどの症状が現れることがあります。
    • 全身症状: まれに、呼吸困難やじんましんなどの全身症状が現れることがあります。
  • 対処法:
    • 異常を感じたら、すぐに歯科医師に相談しましょう。
    • 必要に応じて、アレルギー検査や薬物療法を行います。

シーラントは、メリットだけでなく、デメリットも存在することを理解しておくことが大切です。

歯科医師とよく相談し、ご自身の状況に合わせて、シーラントを受けるかどうかを判断しましょう。

シーラントをおすすめする人

  • 奥歯の溝が深い人
  • 生えたばかりの永久歯(特に6歳臼歯)
  • 虫歯になりやすい人
    • 甘いものをよく食べる人
    • 歯磨きが苦手な人
    • 唾液が少ない人
  • 矯正治療中の人
    • 歯ブラシが届きにくい部分が多いため、虫歯リスクが高まります。

なぜ子供は虫歯になりやすいのか

お子さんが虫歯になりやすいのは、色々な原因が重なっているからなんです。

大きく分けて、以下の3つのポイントがあります。

1. 歯の質🦷

  • エナメル質が未熟: 大人と比べて、子どもの歯、特に乳歯や生えたばかりの永久歯は、エナメル質が薄く未熟です。
    • エナメル質は歯の表面を覆う硬い組織で、虫歯菌の出す酸から歯を守っています。
    • エナメル質が未熟だと、酸に溶けやすく、虫歯になりやすいのです。
    • 生えたばかりの永久歯は、完全に成熟するまでに数年かかります。
  • 溝が深い: 奥歯の噛む面には、複雑な溝(小窩裂溝)があります。
    • 子どもの歯は、この溝が深く、歯ブラシ🪥が届きにくい構造になっています。
    • 溝に食べカスやプラーク(歯垢)が溜まりやすく、虫歯菌👿の温床になりやすいのです。

2. 歯磨き🪥😥

  • 歯磨きが苦手: 子どもは、手先の器用さや集中力が未発達なため、大人と同じように歯磨きをするのが難しいです。
    • 歯ブラシの持ち方や動かし方が分からなかったり、磨き残しが多いなど、十分に汚れを落とせていないことが多いです。
    • 特に、奥歯や歯の裏側など、見えにくい場所は磨き残しやすいため、注意が必要です。
  • 仕上げ磨き: 親御さんによる仕上げ磨きも、子どもの虫歯予防には非常に重要です。
    • しかし、子どもが嫌がったり、忙しくて時間が取れなかったりなど、仕上げ磨きが十分にできていないケースも多いです。
    • 子どもが自分で歯磨きできるようになっても、小学校低学年くらいまでは、仕上げ磨きをしてあげることが大切です。

3. 食生活🍭🍬

  • 甘いもの: 子どもは、甘いお菓子🍭やジュース🧃を好む傾向があります。
    • 糖分は、虫歯菌のエサとなり、酸を産生して歯を溶かします。
    • 特に、だらだらと長時間甘いものを食べていると、口の中が酸性になりやすく、虫歯リスクが高まります。
  • 食習慣: 間食の回数が多い、食事の時間が不規則など、食習慣も虫歯に影響します。
    • 食事のたびに口の中が酸性になり、歯が溶けやすい状態になります。
    • 規則正しい食生活を心がけ、間食の回数を減らすことが大切です。

これらの要因に加えて、

  • 虫歯菌の感染: 虫歯は、ミュータンス菌などの虫歯菌への感染によって起こります。
    • 子どもは、親御さんなど、周りの大人から虫歯菌をうつされることが多いです。
    • 同じ箸やスプーンを使ったり、口移しをしたりすることで、虫歯菌が感染します。
  • 唾液の量: 唾液には、歯を再石灰化させる働きや、口の中を洗い流す自浄作用があります。
    • 子どもの唾液の分泌量は、大人よりも少ないため、虫歯になりやすいと言われています。

このように、子どもの虫歯には、様々な要因が関わっています。

日頃から、歯磨き指導や食生活の改善など、虫歯予防を心がけることが大切です。

まとめ

今回は、シーラントについて、メリット・デメリットを詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?😊

シーラントは、正しく使えば、お子様の大切な歯を守るための強力な武器となります🛡️✨

しかし、万能なわけではなく、デメリットや注意点も存在することを理解しておく必要があります☝️

最終的にシーラントをするかどうかは、お子様の歯の状態や生活習慣、そしてご家族の考え方によって異なります。

ぜひ、かかりつけの歯科医師👨‍⚕️とじっくり相談し、最善の選択をしてください。

そして、シーラントだけでなく、毎日の歯磨き🪥と定期的な歯科検診🦷✨を組み合わせることで、お子様の歯を虫歯から守り、健やかな成長をサポートしましょう😊

✨お子様の笑顔のために、一緒に頑張りましょう!✨

治療のご予約は下記リンクよりいつでもお取り出来ます。キャンセルや2回目以降の治療予約に関しても行えます。

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御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3丁目8-10メアリヒト御茶ノ水ビル1階
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・東西線 竹橋駅 3a 徒歩10分
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Hasegawa
御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科 院長
御茶ノ水駅と神保町駅の間の場所で歯科医院を経営しています。歯の治療でお困りの方向けに情報を発信しておりますので、参考になれば幸いです。
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