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虫歯治療後のしみる痛み、いつまで続く?原因別の対処法と歯医者へ行く目安

虫歯治療後のしみる痛み、いつまで続く?原因別の対処法と歯医者へ行く目安

「虫歯治療が終わったのに、歯がしみる…!」

せっかく虫歯治療を終えたのに、冷たいものや甘いものがしみて辛い思いをしている方はいませんか? 実は、虫歯治療後の一時的な痛みやしみは、多くの人が経験する症状です。

ほとんどの場合、時間の経過とともに自然と治まりますが、中には原因によっては注意が必要なケースもあります。

「この痛みはいつまで続くの?」「どうすれば楽になるの?」

そんな疑問や不安を解消するために、この記事では虫歯治療後のしみる痛みの原因、対処法、そして歯医者さんに行くべき目安をわかりやすく解説していきます。

どうぞ最後まで読んで、快適な生活を取り戻すための一歩を踏み出しましょう。

目次

虫歯治療後、なぜ歯がしみるの? 考えられる原因

虫歯治療後、せっかく治ったと思ったのに、冷たいものや甘いものがしみて辛い思いをされている方もいるかもしれません。

実は、虫歯治療後の一時的な痛みやしみは、多くの人が経験する症状です。

その原因は、主に以下の4つが考えられます。

1. 知覚過敏

歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄(神経)の3層構造になっています。

エナメル質は人体で最も硬い組織で、歯の表面を保護する役割を担っています。その内側にある象牙質は、エナメル質よりも柔らかく、無数の小さな管(象牙細管)が通っています。この象牙細管は、歯の神経に繋がっているため、外部からの刺激を神経に伝達する役割を担っています。

通常、象牙質はエナメル質で覆われているため、外部からの刺激が直接神経に伝わることはありません。しかし、虫歯治療などでエナメル質が削られると、象牙質が露出してしまい、冷たいものや熱いもの、甘いもの、酸っぱいものなどの刺激が象牙細管を通して神経に伝わりやすくなるため、歯がしみるように感じます。

知覚過敏は、以下のような原因で起こりやすくなります。

  • 虫歯の深さ: 虫歯が深かった場合、神経に近いところまで削る必要があるため、象牙質が露出する面積が大きくなり、知覚過敏が起こりやすくなります。
  • 詰め物・被せ物の種類: 詰め物や被せ物の種類によっては、歯との間にわずかな隙間ができ、そこから刺激が伝わりやすくなることがあります。また、金属製の詰め物や被せ物は熱伝導率が高いため、冷たいものや熱いものを口にしたときに刺激を感じやすくなることがあります。
  • 詰め物・被せ物の適合: 詰め物や被せ物の適合が悪いと、歯と詰め物・被せ物の間に隙間ができ、そこから刺激が伝わりやすくなることがあります。また、詰め物や被せ物の縁が歯茎に当たって刺激を与え、知覚過敏を引き起こすこともあります。
  • 歯ぎしり: 歯ぎしりは、歯に過度な負担をかけ、エナメル質をすり減らすことで象牙質を露出させ、知覚過敏を悪化させる可能性があります。
  • 歯周病: 歯周病が進行すると、歯茎が下がり、歯の根元が露出することで知覚過敏が起こりやすくなります。
  • 加齢: 加齢とともにエナメル質が薄くなり、象牙質が露出することで知覚過敏が起こりやすくなります。
  • 不適切なブラッシング: 力任せに歯を磨いたり、硬い歯ブラシを使用したりすると、エナメル質を傷つけ、知覚過敏を引き起こす可能性があります。

2. 詰め物・被せ物の不適合

詰め物や被せ物は、虫歯治療で削った部分を補うために使用されます。しかし、詰め物や被せ物の高さが合っていない、または歯と詰め物・被せ物の間に隙間がある場合、以下のような問題が起こり、歯がしみる原因となることがあります。

  • 噛み合わせの異常: 噛み合わせのバランスが崩れると、特定の歯に excessive な力が加わり、痛みを感じることがあります。
  • 歯茎への刺激: 詰め物や被せ物の縁が歯茎に当たり、炎症を起こして痛みを生じることがあります。
  • 細菌の侵入: 隙間から細菌が侵入し、虫歯を再発させたり、歯周病を引き起こしたりすることで痛みを感じることがあります。
  • 歯の破折: 詰め物や被せ物の不適合により、歯に過度な負担がかかり、歯が破折することがあります。

3. 歯髄炎(神経の炎症)

虫歯が歯の神経(歯髄)まで達していた場合、または治療の際に神経に刺激が加わった場合、歯髄炎が起こり、歯がしみるような痛みを感じることがあります。

歯髄炎は、細菌感染によって歯髄が炎症を起こした状態で、以下のような症状が現れます。

  • ズキズキとした痛み: 歯髄炎の特徴的な症状で、特に夜間や温かいものを口にしたときに痛みが強くなる傾向があります。
  • 歯の変色: 歯髄が炎症を起こすと、歯の神経が壊死し、歯が変色することがあります。
  • 歯茎の腫れ: 歯髄の炎症が歯茎にまで及ぶと、歯茎が腫れたり、膿が出たりすることがあります。
  • 発熱: 全身の症状として、発熱が起こることがあります。

4. 根尖性歯周炎

虫歯が進行して歯の根の先(根尖)まで達すると、根尖周囲の組織に炎症が起こり、根尖性歯周炎を引き起こします。

根尖性歯周炎は、歯髄の炎症が根尖周囲の組織にまで広がった状態で、以下のような症状が現れます。

  • 歯茎の腫れ: 根尖周囲の組織が炎症を起こすと、歯茎が腫れたり、膿が出たりすることがあります。
  • 噛むと痛い: 炎症を起こした部分に噛む力が加わると痛みを感じます。
  • 歯が浮いた感じ: 根尖周囲の組織が破壊されると、歯が浮いたような感覚になることがあります。
  • 口臭: 炎症によって膿が出ると、口臭が強くなることがあります。

歯がしみる原因は様々ですが、上記以外にも、歯周病や歯の亀裂などが原因となることもあります。もし虫歯治療後に歯がしみる症状が続く場合は、自己判断せずに歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

気になる痛みへの対処法

虫歯治療後、冷たいものや甘いものがしみて「せっかく治療したのに…」とがっかりしている方もいるかもしれません。

しかし、ご安心ください。虫歯治療後のしみる痛みは、適切な対処法を行うことで軽減できる可能性があります。

今回は、痛みの原因別に、より詳細な対処法をご紹介していきます。ご自身の状況に合わせて、試してみてください。

1. 知覚過敏の場合

知覚過敏によるしみは、主に象牙質が露出することで起こります。そのため、象牙質を保護したり、刺激を遮断したりすることが有効です。

  • 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
    • 知覚過敏用の歯磨き粉は、通常の歯磨き粉とは異なり、象牙細管を塞ぐ成分(硝酸カリウム、塩化ストロンチウムなど)が配合されています。これらの成分が、外部からの刺激を遮断し、知覚過敏の症状を和らげます。
    • 知覚過敏用の歯磨き粉は、ドラッグストアやスーパーなどで手軽に購入できます。
    • 使用方法: 毎日、朝晩2回、丁寧に歯を磨きましょう。
    • 効果を高めるためには、歯磨き粉を歯ブラシにつけずに、指で直接歯に塗布し、2~3分間置いてから軽くブラッシングすると良いでしょう。
  • 刺激の強い食べ物・飲み物を避ける
    • 冷たいものや熱いもの、甘いもの、酸っぱいものなど、歯に刺激を与える食べ物は避けましょう。
    • 特に、炭酸飲料や柑橘系の果物は酸性度が高いため、歯のエナメル質を溶かし、知覚過敏を悪化させる可能性があります。
    • コーヒーや紅茶、赤ワインなども、歯に着色しやすく、知覚過敏を悪化させる可能性がありますので、注意が必要です。
    • また、熱いものを食べた直後に冷たいものを食べる、といった急激な温度変化も避けましょう。
  • 歯ぎしり対策をする
    • 歯ぎしりは、睡眠中に無意識に行ってしまうことが多く、歯に過度な負担をかけ、エナメル質をすり減らすことで象牙質を露出させ、知覚過敏を悪化させる可能性があります。
    • 歯ぎしりの原因としては、ストレスや噛み合わせの異常、睡眠障害などが考えられます。
    • 歯ぎしり対策としては、マウスピースの装着が有効です。マウスピースは、歯科医院で custom made のものを作ってもらうことができます。
    • また、ストレスを解消するために、リラックスできる時間を作ったり、軽い運動をしたりすることも効果的です。
  • 正しい歯磨きをする
    • 力任せに歯を磨いたり、硬い歯ブラシを使用したりすると、エナメル質を傷つけ、知覚過敏を引き起こす可能性があります。
    • 歯ブラシは、毛先が柔らかく、ヘッドが小さいものを選びましょう。
    • 歯磨き粉は、研磨剤の少ないものを選びましょう。
    • 歯磨きの際は、力を入れずに優しく、丁寧に磨きましょう。
    • 特に、歯と歯茎の境目は、歯ブラシを斜め45度に当てて、細かく動かしましょう。
    • また、歯間ブラシやデンタルフロスも使用し、歯垢をしっかりと落としましょう。
  • フッ素を活用する
    • フッ素には、歯のエナメル質を強化し、再石灰化を促進する効果があります。
    • フッ素配合の歯磨き粉を使用したり、歯科医院でフッ素塗布を受けたりすることで、知覚過敏の予防に繋がります。
    • フッ素塗布は、歯科医院で定期的に行うことをおすすめします。

2. 詰め物・被せ物の不適合の場合

詰め物や被せ物の不適合による痛みは、歯科医院で調整してもらう必要があります。

  • 噛み合わせの調整: 詰め物や被せ物の高さが合っていない場合は、噛み合わせの調整が必要になります。
    • 噛み合わせの調整は、歯科医院で行います。
    • 噛み合わせの調整を行うことで、特定の歯に過度なな力が加わるのを防ぎ、痛みを軽減することができます。
  • 詰め物・被せ物の作り直し: 詰め物や被せ物に隙間がある場合や、歯茎に刺激を与えている場合は、作り直す必要がある場合があります。
    • 詰め物や被せ物の作り直しは、歯科医院で行います。
    • 詰め物や被せ物の作り直しを行うことで、細菌の侵入を防ぎ、歯茎の炎症を抑制することができます。

3. 歯髄炎・根尖性歯周炎の場合

歯髄炎や根尖性歯周炎による痛みは、放置すると症状が悪化し、歯を失う可能性もあります。そのため、歯科医院で適切な治療を受ける必要があります。

  • 歯髄炎の治療: 歯髄炎の治療法としては、歯髄を除去する根管治療が行われます。
    • 根管治療は、歯の根の中の歯髄を取り除き、根管を洗浄・消毒した後、薬剤を詰めて封鎖する治療法です。
    • 根管治療は、複数回に分けて行われることが多く、治療期間が長くなる場合もあります。
  • 根尖性歯周炎の治療: 根尖性歯周炎の治療法としては、根管治療や外科的処置が行われます。
    • 根尖性歯周炎は、歯髄炎が根尖周囲の組織にまで広がった状態で、根管治療だけでは治癒しない場合があります。
    • その場合は、外科的処置が必要になります。

4. 市販の鎮痛剤について

市販の鎮痛剤(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)は、歯の痛みを一時的に抑える効果がありますが、根本的な解決にはなりません。痛みが強い場合や長引く場合は、我慢せずに歯科医院を受診しましょう。

5. その他

  • 口内炎: 口内炎ができている場合は、刺激の強い食べ物を避け、うがい薬で口の中を清潔に保ちましょう。
  • 歯周病: 歯周病が原因で歯がしみる場合は、歯周病治療を受ける必要があります。

いつまで続く? 痛みが長引く場合の目安

虫歯治療後、冷たいものや甘いものがしみて辛い思いをしていると、「この痛みはいつまで続くんだろう…」と不安になりますよね。

治療後の痛みは、多くの場合、 1週間程度で落ち着く と言われています。

しかし、痛みが続く期間は、 痛みの原因や程度、個人の体質、治療内容などによって大きく異なります

そのため、「1週間経ったから大丈夫」と安易に考えず、ご自身の状態をよく観察することが大切です。

痛みが長引く原因をチェック!

1週間以上経っても痛みが続く場合、以下の原因が考えられます。

  • 知覚過敏: 虫歯治療でエナメル質が削られ、象牙質が露出した状態が続いている。
    • 特に、歯ブラシの力が強すぎたり、研磨剤の多い歯磨き粉を使用したりすると、知覚過敏が悪化することがあります。
  • 詰め物・被せ物の不適合: 詰め物や被せ物の高さが合っていない、または歯との間に隙間がある。
    • 噛み合わせのバランスが崩れて特定の歯に負担がかかったり、隙間から細菌が侵入して炎症を起こしたりすることがあります。
  • 歯髄炎: 虫歯が神経にまで達していた、または治療の際に神経に刺激が加わって炎症を起こしている。
    • ズキズキとした強い痛み、温かいものにしみる、夜に痛みが強くなるなどの症状が現れます。
  • 根尖性歯周炎: 歯の根の先の組織に炎症が起こっている。
    • 歯茎の腫れ、噛むと痛い、歯が浮いた感じがするなどの症状が現れます。
  • 歯周病: 歯周病が進行して歯茎が下がり、歯の根元が露出している。
    • 知覚過敏と似たような症状が現れます。
  • 歯の亀裂: 歯に亀裂が入っている。
    • 噛むと痛い、歯がしみるなどの症状が現れます。

こんな症状は要注意! 早めに歯医者さんへ行きましょう

以下の症状が見られる場合は、痛みが長引く可能性が高いため、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

  • 強い痛み: 日常生活に支障をきたすほどの強い痛みがある
  • ズキズキする痛み: 歯髄炎の可能性が高い
  • 発熱: 炎症が重症化している可能性が高い
  • 歯茎の腫れ: 歯髄炎や根尖性歯周炎の可能性が高い
  • 噛むと痛い: 根尖性歯周炎や詰め物・被せ物の不適合の可能性が高い
  • 歯が浮いた感じ: 根尖性歯周炎の可能性が高い
  • 膿が出る: 歯髄炎や根尖性歯周炎の可能性が高い
  • 口臭: 根尖性歯周炎の可能性が高い
  • 痛みが強くなる: 時間の経過とともに痛みが強くなっている
  • 市販の鎮痛剤が効かない: 痛みが強い、または炎症が重症化している可能性が高い
  • 冷たいものだけでなく、温かいものにもしみる: 歯髄炎の可能性が高い
  • 夜に痛みが強くなる: 歯髄炎の可能性が高い

歯医者さんでの治療方法

虫歯治療後のしみる痛み、我慢していませんか?

「そのうち治るだろう」と安易に考えて放置すると、症状が悪化したり、他の歯に影響を及ぼしたりする可能性があります。

つらい痛みから解放されるためには、早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

ここでは、痛みの原因別に、歯科医院で行われる治療法をより詳しく解説していきます。

1. 知覚過敏

知覚過敏は、象牙質が露出することで外部刺激が神経に伝わりやすくなり、歯がしみる症状です。

歯科医院では、主に以下の治療法が行われます。

  • 薬剤塗布
    • フッ化物や硝酸カリウムなどの薬剤を象牙質に塗布することで、象牙細管を塞ぎ、刺激を遮断します。
    • 薬剤の種類や濃度、塗布方法は、患部の状態に合わせて選択されます。
    • フッ化物: 歯のエナメル質を強化し、再石灰化を促進することで、知覚過敏の症状を軽減します。
    • 硝酸カリウム: 象牙細管内の神経の興奮を抑え、知覚過敏の症状を軽減します。
  • レーザー治療
    • レーザーを照射することで、象牙細管を閉塞したり、知覚神経の働きを抑制したりします。
    • レーザー治療は、痛みや出血が少なく、短時間で治療できるというメリットがあります。
    • しかし、すべての症例に有効とは限らないため、歯科医師とよく相談する必要があります。
  • 知覚過敏用の歯磨き粉・マウスウォッシュの使用指導
    • 日常的に使用することで、知覚過敏の症状を軽減・予防します。
    • 歯科医師から、適切な使用方法や種類、使用頻度などの指導を受けましょう。

2. 詰め物・被せ物の不適合

詰め物や被せ物の不適合は、噛み合わせの異常や歯茎の炎症、細菌の侵入などを引き起こし、歯の痛みや知覚過敏の原因となります。

歯科医院では、主に以下の治療法が行われます。

  • 噛み合わせの調整
    • 詰め物や被せ物の高さを調整することで、噛み合わせのバランスを整え、特定の歯への負担を軽減します。
    • 噛み合わせの調整は、特殊な紙(咬合紙)を噛ませたり、機器を使用して噛み合わせの状態を測定したりしながら行います。
  • 詰め物・被せ物の作り直し
    • 詰め物や被せ物に隙間がある場合や、歯茎に刺激を与えている場合は、作り直すことで、細菌の侵入や歯茎の炎症を防ぎます。
    • 作り直す際は、歯型を取り直し、患者さんの歯にぴったり合った詰め物や被せ物を製作します。

3. 歯髄炎

歯髄炎は、細菌感染によって歯髄(神経)が炎症を起こした状態で、ズキズキとした強い痛みや温かいものにしみるなどの症状が現れます。

歯科医院では、主に 根管治療 が行われます。

  • 根管治療
    • 歯髄(神経)を取り除き、根管内を洗浄・消毒した後、薬剤を詰めて封鎖する治療法です。
    • 根管治療は、複数回に分けて行われることが多く、治療期間が長くなる場合もあります。
    • ステップ1: 歯髄の除去: 麻酔をしてから、歯に穴を開け、歯髄を取り除きます。
    • ステップ2: 根管の洗浄・消毒: 細い器具を使用して、根管内を洗浄・消毒します。
    • ステップ3: 根管充填: 根管内を乾燥させ、薬剤を詰めて封鎖します。
    • ステップ4: 土台・被せ物の装着: 必要に応じて、土台を立て、被せ物を装着します。

4. 根尖性歯周炎

根尖性歯周炎は、歯髄炎が根の先まで進行し、根尖周囲の組織に炎症が起こった状態で、歯茎の腫れや噛むと痛いなどの症状が現れます。

歯科医院では、主に以下の治療法が行われます。

  • 根管治療: 根管治療で歯の根の先まで感染源を取り除きます。
  • 外科的処置: 根管治療だけでは治癒が難しい場合、歯茎を切開し、根の先を切除するなどの外科的処置を行います。

5. 歯周病

歯周病は、歯周病菌によって歯茎や歯を支える骨が破壊される病気で、知覚過敏と似たような症状が現れることがあります。

歯科医院では、主に以下の治療法が行われます。

  • スケーリング: 超音波スケーラーや手用スケーラーを使用して、歯石を除去します。
  • ルートプレーニング: 歯の根の表面を滑らかにし、歯周病菌の再付着を防ぎます。

6. 歯の亀裂

歯の亀裂は、噛む力や歯ぎしりなどによって歯に亀裂が入った状態で、噛むと痛い、歯がしみるなどの症状が現れます。

歯科医院では、亀裂の程度に応じて、以下の治療法が行われます。

  • 接着治療: 亀裂が小さい場合は、レジンなどの接着剤で亀裂を修復します。
  • クラウン: 亀裂が大きい場合は、歯全体を覆うクラウン(被せ物)を装着することで、歯の強度を高め、亀裂の進行を防ぎます。

上記以外にも、個々の状況に合わせて、様々な治療法が選択されます。

歯科医院を受診する際は、現在の症状や治療に対する希望などを詳しく伝え、納得のいく治療を受けるようにしましょう。

虫歯治療後の痛みを防ぐ為に

虫歯治療後の痛みは、できることなら避けたいですよね。

治療後の痛みを最小限に抑え、快適に過ごすためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

1. 定期的な検診

早期発見・早期治療は、虫歯治療後の痛みを予防する上で非常に大切です。

  • 小さな虫歯のうちに治療: 虫歯が小さいうちに治療すれば、歯を削る量も少なく、神経にまで達するリスクも減ります。
  • 定期的なチェックで早期発見: 定期検診では、目視やレントゲン撮影などを行い、初期段階の虫歯も見つけることができます。

2. 正しい歯磨き

毎日の歯磨きで、虫歯菌の繁殖を抑え、歯を清潔に保つことは、虫歯予防の基本です。

  • 歯垢をしっかり落とす: 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使用し、歯と歯の間や歯周ポケットの歯垢も丁寧に除去しましょう。
  • 自分に合った歯ブラシを選ぶ: 毛先が柔らかく、ヘッドが小さい歯ブラシを選び、歯や歯茎を傷つけないように優しく磨きましょう。
  • 歯磨きの方法をマスターする: 歯科医院で、自分に合った歯磨きの方法を指導してもらいましょう。

3. フッ素を活用

フッ素には、歯のエナメル質を強化し、虫歯菌の酸に対する抵抗力を高める効果があります。

  • フッ素配合の歯磨き粉を使う: 毎日、フッ素配合の歯磨き粉を使用しましょう。
  • 歯科医院でフッ素塗布を受ける: 定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けましょう。
  • フッ素洗口: 学校や職場でフッ素洗口を行う場合は、積極的に参加しましょう。

4. 食生活の改善

糖分の摂りすぎは、虫歯菌の栄養源となり、虫歯のリスクを高めます。

  • 甘いものを控える: 特に、砂糖を多く含むお菓子やジュースは控えめにしましょう。
  • 間食の回数を減らす: ダラダラと食べ続けると、口の中が酸性状態になり、虫歯になりやすくなります。
  • 食事の後は歯磨き: 食後は、できるだけ早めに歯磨きをしましょう。

5. その他

  • 歯ぎしり対策: 歯ぎしりは、歯に負担をかけ、知覚過敏を悪化させる可能性があります。マウスピースの装着などで対策しましょう。
  • ストレスを溜めない: ストレスは、免疫力を低下させ、虫歯のリスクを高める可能性があります。リラックスできる時間を作ったり、趣味を楽しんだりして、ストレスを解消しましょう。
  • 禁煙: タバコは、歯周病のリスクを高め、口の中の免疫力を低下させます。

虫歯治療後の痛みを予防するためには、日頃から虫歯予防を心がけ、健康な歯を維持することが大切です。

上記のポイントを参考に、積極的に虫歯予防に取り組みましょう。

まとめ

虫歯治療後のしみる痛みは、多くの人が経験する症状です。

ほとんどの場合、1週間程度で自然と治まりますが、痛みが長引く場合や強い痛みがある場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診しましょう。

この記事でご紹介した原因別の対処法を参考に、痛みを和らげながら、快適に過ごせるようにしてください。

そして、定期的な検診や正しい歯磨き、フッ素の活用など、日頃から虫歯予防を心がけることで、虫歯治療後の痛みを未然に防ぐことができます。

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Hasegawa
御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科 院長
御茶ノ水駅と神保町駅の間の場所で歯科医院を経営しています。歯の治療でお困りの方向けに情報を発信しておりますので、参考になれば幸いです。
虫歯治療後のしみる痛み、いつまで続く?原因別の対処法と歯医者へ行く目安

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