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歯周病は万病の元?心臓病から糖尿病まで、誘発される6つの病気と予防法

歯周病は万病の元?心臓病から糖尿病まで、誘発される6つの病気と予防法

皆さんは、「歯周病」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?

「歯茎から血が出る」「歯がグラグラする」「口臭が気になる」といった症状を思い浮かべる方もいるかもしれません。

歯周病は、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。

実は、この歯周病、口の中だけの問題にとどまらないことをご存知でしょうか?

近年、歯周病が心臓病や糖尿病など、様々な全身の病気に繋がる可能性があることが明らかになってきました。

歯周病菌が血管に入り込み全身に広がることで、様々な臓器に悪影響を及ぼす可能性が指摘されているのです。

「歯周病は万病の元」と言われる所以はここにあります。

この機会に、歯周病の恐ろしさ、そしてその予防法について一緒に考えてみませんか?

目次

歯周病とは?

歯周病は、歯と歯茎の境目にある「歯周ポケット」に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。

私たちの口の中には、数百種類もの細菌が生息していますが、その中には歯周病を引き起こす原因となる「歯周病菌」も存在します。

毎日きちんと歯磨きをしていても、磨き残しがあると、食べかすや歯垢(プラーク)が歯周ポケットに溜まり、歯周病菌の温床となってしまいます。

歯周病菌は、毒素を出しながら増殖し、歯茎に炎症を引き起こします。

初期段階では、歯茎が赤く腫れたり、歯磨き時に出血しやすくなるといった症状が現れます。

しかし、自覚症状がほとんどない場合も多く、気づかないうちに病気が進行してしまうケースも少なくありません。

歯周病の進行 stages

歯周病は、進行度合いによって大きく4つの stages に分けられます。

  1. 歯肉炎:
    • 歯茎のみに炎症が起こっている状態です。
    • この stage では、歯磨きを丁寧に行うことで改善できることが多いです。
    • 痛みなどの自覚症状がない場合もあるため、注意が必要です。
  2. 軽度歯周炎:
    • 歯周ポケットが深くなり、歯を支えている骨(歯槽骨)が少し溶け始めている状態です。
    • 歯茎が下がって、歯が長くなったように見えることもあります。
    • 専門的な治療が必要になります。
  3. 中等度歯周炎:
    • 歯槽骨がかなり溶けて、歯がグラグラし始めます。
    • 口臭が強くなることもあります。
    • 歯周ポケットの奥深くまで歯石が付着し、歯磨きだけでは除去できなくなります。
  4. 重度歯周炎:
    • 歯槽骨がほとんど溶けてしまい、歯が抜け落ちる寸前です。
    • 正しく噛むことができなくなり、食事に支障をきたします。
    • 全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

歯周病の恐ろしさ

歯周病は、放置すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

歯周病菌が血管に入り込み、全身に広がることで、心臓病、脳卒中、糖尿病などのリスクを高めることが近年の研究で明らかになっています。

また、妊婦さんの場合は、早産や低体重児出産のリスクが高まることも指摘されています。

歯周病は、「サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行することが多いため、定期的な歯科検診と適切なケアが非常に重要です。

歯周病と全身疾患の深い関係:知っておきたい具体的なリスク

歯周病は、口の中だけの問題と思っていませんか? 実は、歯周病菌や炎症性物質が血液中に入り込み、全身に運ばれることで、様々な臓器に悪影響を及ぼし、全身の健康を脅かすことが近年の研究で明らかになっています。

ここでは、歯周病と関連性の高い6つの全身疾患について、より詳細に解説し、そのメカニズムやリスク、具体的な症状などを詳しく見ていきましょう。

1. 心臓病

  • メカニズム: 歯周病菌が血管に入り込み、心臓の血管壁に付着・増殖することで、炎症やプラーク(血管内の脂肪沈着物)の形成を促進し、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は、狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクを高めます。
  • 具体的なリスク:
    • 狭心症: 胸の痛みや圧迫感
    • 心筋梗塞: 激しい胸の痛み、呼吸困難、冷や汗
    • 心不全: 息切れ、むくみ、疲労感
  • 関連する研究: 多くの研究で、歯周病があると心臓病のリスクが2~3倍高くなるという結果が出ています。

2. 脳卒中

  • メカニズム: 歯周病菌が脳血管に侵入し、炎症や血栓形成を促進することで、脳梗塞を引き起こすリスクを高めます。また、歯周病による慢性的な炎症は、血管を脆くし、脳出血のリスクも高めます。
  • 具体的なリスク:
    • 脳梗塞: 半身まひ、言語障害、意識障害
    • 脳出血: 激しい頭痛、嘔吐、意識障害
  • 注意すべき点: 歯周病は、特に高齢者における脳卒中のリスクを高める要因となります。

3. 糖尿病

  • メカニズム: 歯周病の炎症は、インスリン抵抗性を高め、血糖値のコントロールを困難にします。また、糖尿病は免疫力を低下させ、歯周病を悪化させるという悪循環に陥りやすくなります。
  • 具体的なリスク:
    • 糖尿病の悪化: 高血糖による合併症(神経障害、腎症、網膜症など)のリスク増加
    • 歯周病の重症化: 歯周組織の破壊が進行し、歯を失うリスクが高まる
  • 知っておきたいこと: 歯周病治療を行うことで、糖尿病の血糖コントロールが改善するという報告もあります。

4. 肺炎

  • メカニズム: 口の中の歯周病菌が、唾液や食べ物と一緒に気管に入り込み、肺で炎症を起こすことで肺炎を引き起こします。
  • 具体的なリスク: 誤嚥性肺炎
    • 発熱、咳、痰、呼吸困難
  • 特に注意が必要な人: 高齢者、寝たきり、免疫力が低下している人
  • 予防: 口腔ケアを徹底することで、肺炎のリスクを減らすことができます。

5. 早産・低体重児出産

  • メカニズム: 歯周病菌が出す炎症性物質が、子宮の収縮を促すホルモンの分泌を増加させ、早産を誘発する可能性があります。
  • 具体的なリスク:
    • 早産: 妊娠37週未満の出産
    • 低体重児出産: 出生体重が2,500g未満
  • 妊婦さんへ: 妊娠中はホルモンバランスの変化により歯周病が悪化しやすいため、特に注意が必要です。

6. 認知症

  • メカニズム: 歯周病菌が脳に侵入し、炎症を引き起こすことで、神経細胞にダメージを与え、認知機能の低下に繋がると考えられています。また、歯周病で歯を失うと、咀嚼回数が減り、脳への刺激が低下することも認知症のリスクを高めます。
  • 具体的なリスク: アルツハイマー型認知症
    • 物忘れ、記憶力低下、判断力低下
  • 予防: 歯周病予防と口腔ケアは、認知症予防にも繋がります。

歯周病は、このように全身の様々な病気に深く関わっていることが分かります。

「自分は大丈夫」と思わずに、日頃から歯周病予防を心がけ、定期的な歯科検診を受けるようにしましょう。

歯周病を予防して健康な毎日を!今日からできる予防法

歯周病は、適切なケアを継続することで予防できる病気です。毎日の習慣を見直し、歯周病のリスクを減らしましょう。

ここでは、今日から実践できる歯周病予防法を、セルフケアプロフェッショナルケアの2つに分けて、より詳細にご紹介します。

セルフケア:毎日の習慣で歯周病を予防!

  1. 正しい歯磨き:
    • 歯ブラシの選び方:
      • ヘッドの大きさ: 口の大きさに合わせて選びましょう。小さすぎると磨き残しが多くなり、大きすぎると奥歯まで届きにくくなります。
      • 毛の硬さ: 歯茎の状態に合わせて、「やわらかめ」「ふつう」「かため」から選びましょう。歯茎が過敏な方は「やわらかめ」がおすすめです。
      • 毛先の形: ストレートカット、ラウンドカット、テーパード加工など、様々な種類があります。歯並びや磨きやすさに合わせて選びましょう。
      • 電動歯ブラシ: 手磨きよりも効率的に歯垢を除去できるというメリットがあります。ただし、使い方を誤ると歯や歯茎を傷つける可能性もあるため、歯科医師や歯科衛生士に相談することをおすすめします。
      • 交換時期: 毛先が広がったら交換のサインです。一般的には1ヶ月に1回程度が目安ですが、使用頻度や状況によって異なります。
    • 磨き方:
      • 歯ブラシの持ち方: 鉛筆持ちで軽く握り、力を入れすぎないようにしましょう。
      • 磨く順番: 決まった順番で磨くことで、磨き残しを防ぎましょう。
      • 歯の表面: 歯ブラシを歯面に垂直に当て、細かく動かして磨きます。
      • 歯と歯の間: 歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯と歯の間の汚れを丁寧に落とします。
      • 歯茎との境目: 歯ブラシを45度に傾け、歯と歯茎の境目を優しく磨きます。
      • 奥歯: 奥歯は磨き残ししやすいので、特に丁寧に磨きましよう。
      • 磨き時間: 1回につき3分以上、朝・昼・晩の1日3回磨きましょう。
      • 磨き方: バス法、スクラビング法、フォーンズ法など、様々な磨き方があります。自分に合った磨き方を歯科衛生士に教えてもらいましょう。
    • 歯磨き粉:
      • フッ素: 歯のエナメル質を強化し、虫歯予防に効果があります。
      • 研磨剤: 歯の表面の汚れを落とす効果がありますが、歯や歯茎を傷つける可能性もあるため、研磨剤の含有量が少ないものを選びましょう。
      • 発泡剤: 口の中をスッキリさせる効果がありますが、発泡剤が多いと歯磨き粉が泡立ちすぎて、磨き残しが増える可能性があります。
      • その他: 歯周病予防に効果的な成分として、CPC(塩化セチルピリジニウム)、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)などがあります。
    • フロスの使い方:
      • デンタルフロス: 糸状のフロスを歯と歯の間に通して、歯垢や食べかすを取り除きます。ワックス付き、ノンワックス、テフロン加工など、様々な種類があります。
      • 歯間ブラシ: ブラシ状のフロスで、歯と歯の間が広い場合に効果的です。サイズが豊富なので、歯間に合ったサイズを選びましょう。
      • フロスの使用頻度: 1日1回、歯磨き後に行うのが理想です。
    • 磨き残しチェック:
      • : 歯磨き後、鏡で磨き残しがないか確認しましょう。
      • 歯垢染色剤: 歯垢に色がつくので、磨き残しを見つけやすくなります。薬局などで購入できます。
      • : 舌苔(ぜったい)も口臭の原因となるため、舌ブラシを使って清掃しましょう。
  2. 食生活の改善:
    • 糖分の摂取を控える:
      • 間食: だらだらと間食を続けると、口の中が酸性になり、歯のエナメル質が溶けやすくなります。間食の回数や量を減らし、時間を決めて食べるようにしましょう。
      • 甘い飲み物: ジュースや炭酸飲料など、糖分の多い飲み物は、虫歯や歯周病のリスクを高めます。水やお茶など、糖分の少ない飲み物を飲むようにしましょう。
      • キシリトール: キシリトールは、虫歯菌の増殖を抑える効果があります。キシリトール配合のガムやタブレットを摂取するのも良いでしょう。
    • よく噛んで食べる:
      • 唾液の分泌: よく噛むことで唾液の分泌が促され、歯の自浄作用が高まります。唾液には、歯周病菌の増殖を抑え、歯のエナメル質を修復する効果もあります。
      • 顎の発達: よく噛むことは、顎の骨や筋肉の発達を促し、歯並びの改善にも繋がります。
      • 満腹感: よく噛むことで満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐことができます。
    • ビタミンCを摂取:
      • 歯茎の健康: ビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、歯茎の健康を維持するために必要な栄養素です。
      • 抗酸化作用: ビタミンCには、抗酸化作用があり、歯周病菌による炎症を抑える効果も期待できます。
      • 多く含まれる食品: 柑橘類、イチゴ、キウイフルーツ、ブロッコリー、ピーマンなど
  3. 生活習慣の改善:
    • 禁煙:
      • 血行不良: 喫煙は、血管を収縮させ、血行不良を引き起こします。歯茎への血流が悪くなると、歯周病菌への抵抗力が低下し、歯周病が悪化しやすくなります。
      • 免疫力低下: 喫煙は、免疫力を低下させ、歯周病菌への感染リスクを高めます。
      • 治療効果の低下: 喫煙は、歯周病治療の効果を低下させることが知られています。
    • ストレスを溜めない:
      • 免疫力低下: ストレスは、免疫力を低下させ、歯周病を悪化させる原因になります。
      • 自律神経の乱れ: ストレスは、自律神経のバランスを崩し、唾液の分泌量を減少させます。唾液の減少は、口の中を乾燥させ、歯周病菌が増殖しやすくなります。
      • ストレス解消: 適度な運動、十分な睡眠、リフレッシュなど、ストレスを解消する方法を見つけましょう。
    • 十分な睡眠:
      • 免疫力: 睡眠不足は、免疫力や抵抗力を低下させ、歯周病菌に感染しやすくなります。
      • 成長ホルモン: 睡眠中に分泌される成長ホルモンは、歯周組織の修復を促します。
      • 睡眠時間: 1日7時間程度の睡眠を心がけましょう。

プロフェッショナルケア:歯科医院で専門的なケアを!

  1. 定期的な歯科検診:
    • 頻度: 3ヶ月~半年に1回程度
    • 目的:
      • プロによるクリーニング: 歯科医院では、歯石や歯垢を専門的な器具を使って徹底的に除去してもらえます。セルフケアでは落とせない汚れを落とすことで、歯周病を予防できます。
        • スケーリング: 超音波スケーラーやハンドスケーラーを使って、歯石を除去します。
        • ルートプレーニング: 歯根の表面を滑らかにし、歯周病菌の付着を防ぎます。
      • 早期発見・早期治療: 定期的な検診で、歯周病の初期症状を発見し、早期に治療を開始することができます。
      • 口腔内のチェック: 虫歯、歯周病、歯並び、噛み合わせなど、口腔内の状態を総合的にチェックしてもらえます。
      • 生活習慣指導: 食生活、歯磨き、喫煙など、生活習慣に関するアドバイスを受けることができます。
  2. 専門家によるアドバイス:
    • 歯磨きの指導: 歯科衛生士から、自分に合った歯磨きの方法やケア用品の選び方などのアドバイスを受けることができます。
      • 歯ブラシ: 歯ブラシの種類、硬さ、交換時期など
      • 歯磨き粉: フッ素の濃度、研磨剤の有無など
      • フロス: デンタルフロス、歯間ブラシの種類、使い方など
      • その他: マウスウォッシュ、舌ブラシなど
    • 歯周病治療: 歯周病と診断された場合は、歯科医師による適切な治療を受けることが大切です。
      • 軽度: スケーリング、ルートプレーニング
      • 中等度: 歯周外科手術(フラップ手術、再生療法など)
      • 重度: 抜歯

歯周病は、予防と早期治療が重要です。

今日からご紹介した予防法を実践し、定期的な歯科検診を受けることで、歯周病のリスクを減らし、健康な歯と歯茎を保ちましょう。

歯周病の治療法:軽度から重度まで、段階に合わせた治療で健康を取り戻す

歯周病の治療は、その進行度合いに合わせて適切な方法を選択することが重要です。早期に発見し、適切な治療を受けることで、歯周病の進行を食い止め、健康な歯と歯茎を取り戻すことができます。

ここでは、歯周病の治療法を解説していきます。

1. 歯肉炎 stage

  • 治療の重点: 歯垢(プラーク)の除去と、正しい歯磨き習慣の確立
  • 具体的な治療法:
    • 歯磨き指導: 歯科衛生士による、マンツーマンでの丁寧な指導
      • 歯ブラシの選び方: ヘッドの大きさ、毛の硬さ、持ち方など、一人ひとりに合った歯ブラシ選びをサポート
      • 磨き方: バス法、スクラビング法など、様々な磨き方を指導。歯並びや歯茎の状態に合わせた適切な方法を習得
      • フロスの使い方: デンタルフロス、歯間ブラシなど、歯間清掃の重要性と具体的な使用方法を指導
      • 補助清掃具: 歯間ブラシ、タフトブラシ、デンタルリンスなど、補助 具の使い方も指導
    • プロフェッショナルクリーニング: 歯科医院での専門的な歯のクリーニング
      • 超音波スケーラー: 超音波の振動で歯石を砕いて除去
      • ハンドスケーラー: 手動で歯石を削り取る
      • エアフロー: 微粒子を吹き付けて歯の表面の汚れを落とす
      • PMTC: 専用の器具と研磨剤を用いて、歯の表面を研磨することで、ツルツルで汚れのつきにくい状態に
    • 生活習慣指導: 食生活、喫煙、ストレスなど、歯周病に影響する生活習慣についてのアドバイス
      • 食事: 糖分の摂りすぎ、よく噛んで食べることの重要性などを指導
      • 禁煙: 喫煙が歯周病に与える悪影響を説明し、禁煙を促す
      • ストレス: ストレスを軽減するための方法をアドバイス

2. 軽度歯周炎 stage

  • 治療の重点: 歯周ポケットの清掃と炎症を抑える
  • 具体的な治療法:
    • スケーリング: 超音波スケーラーやハンドスケーラーを用いて、歯周ポケット内の歯石を除去します。
      • SRP: スケーリングとルートプレーニングを同時に行う治療法
      • キュレット: 歯周ポケットの奥深くまで届く、特殊な形状の器具を使用
    • ルートプレーニング: 歯根の表面を滑らかにし、歯周病菌の付着を防ぎます。
      • 歯根面滑沢化: 歯根の表面を滑らかにすることで、歯垢や歯石が付着しにくくなる
      • 感染根管治療: 歯周病菌が歯の根っこまで感染している場合は、根管治療を行う
    • 投薬: 場合によっては、抗菌薬や消炎剤を処方
      • 内服薬: 抗生物質、消炎鎮痛剤など
      • 外用薬: 歯周病用の塗り薬、洗口液など

3. 中等度歯周炎 stage

  • 治療の重点: 歯周組織の再生と歯周ポケットの縮小
  • 具体的な治療法:
    • 歯周外科手術: 歯茎を切開し、歯根の深い部分の歯石や炎症組織を直接除去する手術
      • フラップ手術: 歯茎を切開して歯根を露出させ、歯石や炎症組織を直接除去し、歯周ポケットを浅くする
      • 再生療法: 骨補填材や歯周組織再生誘導材などを用いて、失った歯周組織の再生を促す
      • GTR法: 歯周組織の再生を誘導する膜を挿入することで、歯周組織の再生を促進
      • エムドゲインゲル: 歯周組織の再生を促す促進因子を含んだゲルを塗布
    • 薬物療法: 抗菌薬や歯周組織再生を促す薬剤を使用
      • 抗生物質: 歯周病菌を殺菌
      • 局所投与: 薬剤を歯周ポケットに直接注入

4. 重度歯周炎 stage

  • 治療の重点: 歯の保存と全身への影響を抑える
  • 具体的な治療法:
    • 歯周外科手術: 歯周組織の再生を試みますが、歯の保存が難しい場合は抜歯を選択する場合もあります。
      • 歯根端切除術: 歯根の先端を切除し、炎症を取り除く
      • ヘミセクション: 歯根が複数ある歯の一部を切除
    • インプラント: 抜歯後の歯の代替として、インプラント治療を行う場合があります。
      • 人工歯根: チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込む
      • 人工歯冠: 人工歯根の上に人工歯冠を取り付ける
    • 全身管理: 歯周病が全身に及ぼす影響を考慮し、糖尿病などの基礎疾患のコントロールも行います。
      • 他科との連携: 内科、循環器科など、必要に応じて他の診療科と連携して治療を行う

歯周病治療における注意点

  • 治療期間: 歯周病の進行度合い、治療法、個人の状態によって異なります。
    • 軽度の歯周病であれば、数回の通院で治療が完了することもありますが、重度の歯周病の場合は、数ヶ月から数年かかることもあります。
  • 治療後のメンテナンス: 治療後も、定期的な検診とクリーニングを受けることが重要です。
    • 歯周病は再発しやすい病気であるため、治療後も3ヶ月~半年に1回程度の定期検診を受け、専門的なクリーニングを受けるようにしましょう。
    • また、家庭でのセルフケアも継続して行うことが重要です。
  • 生活習慣の改善: 歯磨き、食生活、禁煙など、生活習慣の改善も治療効果を高めるために重要です。
    • 正しい歯磨き、バランスの取れた食生活、禁煙など、健康的な生活習慣を心がけることで、歯周病の再発を予防することができます。

歯周病は、放置すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。

少しでも気になる症状がある場合は、早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けましょう。

まとめ

今回は、歯周病が全身に及ぼす影響、そしてその予防法と治療法について詳しく解説しました。

歯周病は、口の中だけの問題ではなく、心臓病、脳卒中、糖尿病など、様々な全身疾患と深く関わっていることがお分かりいただけたでしょうか?

「自分はまだ大丈夫」「歯周病なんて他人事」そう思っている方もいるかもしれません。

しかし、歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行していることも少なくありません。

重症化してから後悔する前に、今日から歯周病予防を始めましょう!

毎日の丁寧な歯磨き、バランスの取れた食生活、そして定期的な歯科検診。

これらの習慣を心がけることで、歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。

健康な歯と歯茎は、全身の健康にも繋がります。

ご自身の健康のために、そして笑顔あふれる毎日を送るために、今すぐ歯周病対策を始めましょう!

治療のご予約は下記リンクよりいつでもお取り出来ます。キャンセルや2回目以降の治療予約に関しても行えます。

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御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科
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東京都千代田区神田小川町3丁目8-10メアリヒト御茶ノ水ビル1階
TEL:03-6281-7737
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・都営新宿線 小川町駅、丸の内線 淡路町駅B5 徒歩6分
・東西線 竹橋駅 3a 徒歩10分
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Hasegawa
御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科 院長
御茶ノ水駅と神保町駅の間の場所で歯科医院を経営しています。歯の治療でお困りの方向けに情報を発信しておりますので、参考になれば幸いです。
歯周病は万病の元?心臓病から糖尿病まで、誘発される6つの病気と予防法

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